続けてフライデー事件の後日談を明かす。
「こんな事件を起こして芸能界には復帰できないだろうし、これからどうしようかと、たけしさんと軍団のメンバーで話し合ったら“ヤクザ組織を作ろうと思う”って真剣な顔してたけしさんが言うんですよ。みんなポカーンとしてました。たけしさんがタカに“おまえ、銃撃てるだろ?”というと、タカも“ハイ”って(笑)。その話を後日、たけしさんに言ったら“いま考えるとみんなすぐ死んじまうな”って」
謹慎中は、その後の仕事について話していた。
「土木作業をやろうということになって、作業着を買いに行きました。みんなでニッカポッカの格好してたことがあるんですよ。黒のハイネックで、白のニッカポッカで、白足袋で。今も捨てられずに持ってます」
そもそも枝豆がフライデー事件に呼ばれなかったのは、キレたらとんでもない“最強”な人物だからと言われている。若いころはケンカに明け暮れた武闘派で、暴走族だったという噂もあるが……。
「暴走族は入ったことないんですよ。暴走族の面倒を見ていたことはありますが(笑)。まわりから聞かれると、俺なんか全然強くないって最初は答えてたんですが、面倒くさいので“俺が最強です”って言うようになりました(笑)」
“芸能界最強説”の真実
“最強説”は、たけしの発言からも信憑性があった。
「昔、たけしさんがテレビで“枝豆は怒ると人の目を傘でつく”と話していたことがあって。けど、それはちょっと違うんです」
枝豆は芸人になる前、1年ほど名古屋にいたことがあった。
「そのころ、ケンカをしたことがありまして。相手が180cm以上ある男だったんですよ。中華料理店の中でだったかな。店内にあった冷蔵庫にドーンとぶつかって。このままだと殺されると思って、たまたまそこにあった傘でそいつの顔を突いたんですよ。血がブワーッと出たんで、これは目にいったと。けど実際は、スレスレのところをカスってたんです」
この事件で名古屋にはいられなくなり、同郷の先輩であるタカからの誘いで『カージナルス』というお笑いコンビを結成した。
「タカと4畳半一間に一緒に住んでいたんです。軍団に入る前なんで、22歳くらいですかね。そのボロアパートはもうないんですが、食うものも食えずでした」
とはいえ、いつもゲラゲラ笑いながら過ごしていたという。
「たけし軍団に入ったのは、そのまんま東から野球の助っ人に誘われたのがきっかけで、たけしさんに番組に来いよと誘われたんです」