「やられたらやり返す」精神は本業でぶつけて
結果が正しければ、その仮定も正しい、その反対に結果が出ないと、その仮定もすべて間違いと解釈してしまうことは、バイアス(思い込み)の1つで、“信念バイアス”と呼ばれています。つまり、仕事ができたり、社会的成功を収めている人の言うことは、正しいこととして受け止められてしまうわけです。
私たちは誰もが自分の頭で考えて、物事を冷静に判断していると思いがちです。しかし、実際には多くのバイアスに影響されていることは、心理学が証明しています。
松田のお父さんはハリウッド進出も果たした名優・松田優作さんです。例えばの話しですが、彼女がハリウッド映画で活躍するような女優であれば、歩きタバコや電車内メイクについて全く同じ発言をしたとしても「世界でやっていくには、あれくらい自己主張が強くなければ無理なのでは?」と好意的に受け止められるのではないでしょうか。
個人的には、松田のようなキャラもいたほうがテレビは面白くなると思います。ただ、SNSは常に獲物を探していますから、一度炎上すると目をつけられて、今後も炎上する可能性が出てくるでしょう。そんな時は「やられたらやり返す」精神を本業のアーティスト活動にぶつけて、炎上を“芸の肥やし”にしながらさらにパワーアップしてほしいと思います。
<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」