第6位 キャッシュレス決済費
日々の収支管理に家計簿は必須。ただし、家計簿は何にどのくらいお金を使ったかを「視える化」するためのもの。つけっぱなしでは意味がない。思わぬ無駄を見つけるには、地道な洗い出しが不可欠だ。
特に注意したいのはクレジットカードやPayPayなどのキャッシュレス決済。決済が簡単な分、履歴管理を怠りがちで無駄遣いの温床になりやすい。少額でも動いたお金があれば目を光らせて残らず記入し、月ごとに反省会を。
第7位 サブスクリプション
「ダラダラ契約」の蛇口はすぐに締め直し
動画配信や音楽配信などの各種「サブスク」。「最初の1か月は無料」の謳い文句に誘われて契約後、解約をし忘れてダラダラ支払い続けているケースも多い。使っていないサブスクは即解約し、残すものも今より安いプランを検討しよう。
「そもそもコロナ禍以前は利用していなかった人も多いはず。無意識のうちに依存していませんか。なくても困らないことに気づけば、家計の見直しもはかどります」
第8位 趣味・娯楽費
遊びも限度が肝心家族で見直そう
「節約の基本は『聖域を作らない』こと。要は『どうしてもゆずれない・やめられない』などと言って特定の項目にお金をつぎ込む習慣をやめるんです」。
夫の飲み会代や趣味代に不平を漏らしていながら、自分の美容費、洋服代にだって結構な出費が……なんてことはないだろうか? ついつい甘くなりがちな趣味のための出費には、毎月の限度額を定めて徹底を。
第9位 食料費
まとめ買い習慣で食費を賢くカットする
小麦粉食品や輸入肉など、値上げのニュースで話題に上る多くの食品。しかし、個々の単価を気にするより、あくまで食費全体を見直すほうが合理的。「買い物の際は“お徳用パック”のような大きなサイズの食品をまとめ買いするのが安上がり。これを冷凍保存して少しずつ使うのが節約に効果大です」。
まとめ買いによって、買い物の回数を減らせるのも利点。3日に1回、5日に1回など回数を定めよう。
第10位 光熱費
安くて便利な新電力で、電気料金高騰に対抗
大手電力会社4社が7月の料金値上げを発表。7月の電気代は平均的な使用量の家庭で去年の同月に比べて1900円近く上がる。料金も格安で、お得なセット割なども多い電力小売業への乗り換えを検討しては。ただし、「市場連動型プラン」を契約すると夏場は高くつくこともあるため必ず確認を。
また、ガス会社や通信会社と提携を結んでいる業者であれば、公共料金の請求をひとつにまとめられたりと、メリットも多い。
※参考/ソニー損害保険「家計に関するFP調査」(2022年4月22日~25日)
CFP(R)1級ファイナンシャルプランニング技能士。病気に対する経済的備えの重要性を説く活動を行うほか、消費者・老後問題にも注力。近著に『お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか』(日本経済新聞出版)など。
<取材・文/オフィス三銃士>