時系列でいうと、配信はV LIVEの方が1日早いが、涙の会食はそれ以前に収録されたと思われる。VはV LIVEで「(1番最後の音楽番組のために)パーマをかけた」と報告しているが、会食時はヘアスタイルが違うことからも、それが見て取れる。沈黙の間に、メンバーとともに思いを吐露した会食を思い出していたのだろうか?
その会食ではRMが「しばらくはカメラの前で僕らが集まることはなくなる」と発言。それらの意味ありげなコメントにより、今後本当にグループでの活動が継続されるのか、確信が持てないでいるファンの声も多い。
「自分たちの成功のトロフィーを100%とすると、そのうち50%はARMYのおかげ。メンバー個人の功績はトロフィーの端っこにすぎない」
昨年、ロサンゼルスコンサートの記者会見でRMが発した言葉が表すように、BTSは世界のトップに立っても謙虚で勤勉、そして常にARMYへの感謝を忘れない。しかしそれゆえに自分を犠牲にし、大きすぎる成功に思い悩むことも多かった。過度な期待によるプレッシャーから、V、そして同じくリードボーカルのJINが、かつて“燃え尽き症候群”に苦しんだことを告白。リードラッパーのSUGAも、「15階まで行ければと思っていたら60階まで来てしまった」と、想定外の高みに違和感を語っている。
今回の活動休止説に対するファンの反応は、ショックであるとしながらも「あの映像を公開したのだから、事務所は彼らの思いを尊重すべき」「アウトプットさせ続けるだけというのは無理がある」「人気絶頂の中、勇気ある決断」と肯定的だ。今後のBIGHIT MUSICの対応に注目が集まる。
件の会食で、最後にRMはこう語った。
新曲の歌詞に込められた“匂わせ”
「私が言いたいことは、(新曲の)Yet to COMEに込めてある」
ニューアルバムに収録された同曲では、RM、SUGA、そしてリードラッパーでありメインダンサーのJ-HOPEも作詞に参加。歌詞は“音楽が好きな普通の人間”“肩書きだらけで不自由”など多忙を極めて身動きが取れなくなったBTSを象徴しているようで、メンバーが伝えたかったメッセージそのものにも思える。
結局のところ、メンバー自身はグループ活動の継続を望んでいるのか? そんな疑問に答えるように、活動休止報道の翌日16日に、メインボーカルのジョングクがV LIVEで発言。
「広まってしまった誤解を解きたい。僕たちにはまだ、グループとしての活動予定がたくさんある」
「BTSは永遠です」
コロナ禍で思うように活動ができず閉塞感にもがきながらも、メディアを通してファンにパフォーマンスを届け、世界中を勇気づけたBTS。新曲で彼らが発するメッセージ通り、「best moment is yet to come(最高に輝く瞬間はこれから)」と信じたい。