「外に行きたいと全然思わないんですよ。太陽のまぶしさが苦手だから目が開けづらかったりするし。でも舞台の照明は平気で、直で見てもまぶしくない」
という舞台の申し子のような植田圭輔が、『ワールドトリガー the Stage』大規模侵攻編に空閑遊真役で出演する。昨年11月に第1弾が上演され、大好評を受けての第2弾だ。
「決まってすごくうれしかったです。原作ではその先に長いストーリーがあっても、お客さんに続きを見たいと思ってもらえないと上演できない。だから恵まれた作品だなと思います」
原作は近界民(ネイバー)と呼ばれる異世界からの侵略者と戦う組織“ボーダー”を描いたSFアクション。遊真はネイバーでありながらボーダーの一員として戦う15歳の少年だ。見た目はかわいらしいが、戦闘能力や判断力が非常に高く、他人の嘘を見抜く能力がある。加えて好き嫌いがはっきりしていたり、飄々としていて意外と好戦的だったりと、ギャップ萌え確実だ。
「近いと思うところは、僕も何となく人の嘘がわかるというか。“今度メシ行きましょう”と誘って“行こう”と言われても、いや行こうと思ってないやん、みたいなことを感じたりするので。もし自分が中3のとき遊真が転校してきたら、仲良くなっただろうな。サッカー部だったので一緒にやりたい。パワーが桁違いだから完全なワンマンチームになりそうだけど(笑)」
この作品の特色のひとつがダンサブルで躍動感あふれるパフォーマンス。運動量がすさまじく多いが、体力キープ法は?
「休めるときは休みたいから、特別なことは何もしてなくて。人前に立っているからできるんだと思います。普通の生活で同じ運動量をやれと言われたら、きっとムリ。芝居が好きだから芝居でならできるし、それで疲れるのはハッピーという感じです。でも普通の32歳より5〜6倍くらい体力はあると思うので、そのへんは負ける気がしない」
とニヤリ。高2でジュノン・スーパーボーイ・コンテストのファイナリストになり15年。今では共演者の中で最年長のことも珍しくないという。
「年が上になることにネガティブな感情はまったくないです。昔から、先輩と後輩で態度が変わるタイプではなかったし、年上になったからこうしようと思うこともないし。自然に、この年齢になった感じですね」
外見的にも、昔より今の自分のほうが好きだという。
「昔のほうが老けてたかもしれないです。人前に立つと活性化されるのかな。前は丸顔だったけど、余計な肉が落ちて二回りくらい小さくなったかも(笑)」
公演への抱負は?
「感謝の気持ちをお芝居にのせたいです。未来に希望が持てる作品なので、一筋の光になれたらうれしいです」
最近ハマっていることは?
「フィンランドの投擲(とうてき)スポーツ、モルック。さらば青春の光の森田(哲矢)さんがテレビで紹介しているのを見て、“あれは何ですか?”って連絡したんです。やってみたら楽しくてそこから布教活動をしてたら、日本モルック協会から森田さんと2人で公認アンバサダーに任命していただいて! セットがあれば公園とか砂場とか、どこでもできて面白いんですよ」
撮影/北村史成 スタイリスト/MASAYA ヘアメイク/遠田ひとみ 衣装協力/シューズ(TOANDCO./ロケット・ステュディオ)、その他スタイリスト私物