水谷豊の意見が尊重される『相棒』の現場

「地方局の情報番組は週刊誌の記者などがコメンテーターとして出ていることも多く、ディレクターなどを通じて情報が漏れてしまい、情報解禁前に報じられることを嫌ったのでしょう。同じテレビ朝日系列の局員がマスコミに情報を流してしまうことを危惧していたと聞きます」(同・テレビ朝日系列局プロデューサー)

 テレビ朝日サイドが情報漏洩を心配したのだろう。それにしても“次の相棒が誰になる”ということで、なぜこんなに極秘にしなければならなかったのだろうか。

「寺脇さんが復帰するという大きな話題になること間違いなしの情報を、先にどこかのメディアにすっぱ抜かれることは絶対に避けたかったのでしょう。これまでの“次期相棒”とはまた違うインパクトを持っていますから。『相棒』の現場は水谷さんの意見もかなり尊重されるので、彼の意向もあったのではないでしょうか」(民放テレビ局プロデューサー)

 寺脇が演じる亀山薫はシリーズが始まる前の“プレシーズン”だった2000年のから2008年まで、124話にわたって右京の相棒を務めた。彼が特命係を離れることになったきっかけは、不正が蔓延する南アジアの小国・サルウィン(架空の国)に移住したことだった。スポーツ紙記者は気になる新シーズンのストーリー展開についてこのように話す。

亀山薫が“特命係”に復帰するかどうかは台本があがるギリギリまで未定とのことでした。初回放送で明かされるまで、マスコミには亀山について“復帰”や“復活”といった言葉を使わずに『相棒に帰還』といった表現にするようにと釘を刺されましたね

 亀山は相棒を辞め日本を出るときに、同時に警察官も辞職しているので帰国してもそのままでは右京のバディにはなれない。それとも、警察官ではない身分で“相棒”となるのか──。

 寺脇の帰還で次シリーズへの期待はいや増しになったのではないだろうか。