炎上騒動を収束させる方法

「この共同インタビューは、生稲氏が当選確実の速報を受け、東京・八重洲の選挙事務所で行ったものとみられます。YouTubeチャンネル『ANNnewsCH』にアップされている『【ノーカット】生稲晃子氏(自民)当選「自分の当選が安倍先生への恩返し」』という動画を見ると、生稲氏がスピーチを行い、確かにその後、記者の取材を受けるシーンも確認できるのですが、彼女に投げかけられたのは、安倍晋三元首相に関する質問だけだったんです」(前出・全国紙社会部記者)

 7月8日、奈良市内で街頭演説中に狙撃され、命を落とした安倍元首相は、選挙期間中、何度も応援演説を行うなど、生稲氏を全面バックアップしていた。

「記者から、『安倍元首相への思いと、その死を乗り越えて終えた選挙戦を今どう感じているか?』と聞かれた生稲氏は、

≪安倍先生にはたくさん応援をしていただいて、支えていただきましたので、ただただ(事件)当日はショックだったんですけども、でもやっぱり最後の日まで新人らしく、一生懸命走って頑張って、皆様に自分の思いを伝えて、そして当選をさせていただくことが、安倍先生への恩返しになるんだと、そのように思って必死になってました。ですから今日、こうやって当選をさせていただけて、少し安倍先生がホッとしてくださっているんじゃないかなというふうに思ってます≫

 と話していました。生稲氏にとって安倍元首相は“恩人”であることに違いないので、この質問は非常に重要なのですが、やはり政策についての突っ込んだ質問がなかったことに、物足りなさはありました。『池上彰の参院選ライブ』に出演していたら、池上氏がそのあたりに切り込んでいたのではないでしょうか」(同・前)

 スピーチ部分では、≪いま夢を見ているようで、なんか頭の中が空っぽになっています。本当にここまで私を連れてきてくださいまして、本当にありがとうございました≫という感謝の弁のほか、トライアングル型支援を広めたいと語り、また、コロナ禍で窮地に立たされる中小企業・小規模事業者の声を国政に届けたいとも訴えていた生稲氏。

 これから国会議員としての活動をスタートするにあたり、「選挙期間中から続く炎上を、一度しっかり収束させたほうがいいのでは」(テレビ局関係者)との声も。

「そのためには、やはりあらためて、池上氏のインタビューに答えるのがいいのかもしれません。最も力を入れているテーマについてはもちろん、当初NHKのアンケートに『無回答』としていた問題に関しての意見、また炎上騒動をどう捉えているのかなど、生稲氏がどう受け答えするのかと関心を抱く人は多いでしょうし、もしかしたら、ピンチをチャンスに変えるきっかけになるのでは」(同・前)

 果たして、生稲氏はネガティブイメージを払しょくできるのか――。