「有名人妻の(元)夫」は気質がオラオラなところもよく似ています。上述したとおり、才賀はあびるにモラハラを指摘されていますし、ブログを見る限り、現在のパートナーに対しても同じような感じです。

 才賀の6月1日のオフィシャルブログでは《この日絵莉が体調悪くて僕が仕事の資料を絵莉に手伝ってもらおうと思っていた時、絵莉が「ごめん体調悪いから無理」と言われなんかムカつく。と僕は思って絵莉に「お前なんやねん!もう知らんわ」と言っていたら(後略)》と体調が悪いパートナーを気遣うことなく、自分の仕事を手伝わせようとする姿がモラハラではないかと話題になりました。

 木下氏は過去に『週刊文春』で准看護師へのパワハラを報じられましたし(木下氏は事実無根と反論)、「ジャガー横田ファミリーチャンネル」を見ていると、大維志くんが礼儀を欠いた発言をしても注意することはなく、「それは昭和の考え方」ととがめるほうを非難しています。その一方で、ジャガーの意見に対しては同調しないなど、結構なオレサマ感が漂っています。でも、木下氏のクリニックの名は、ジャガークリニック。有名人妻の有効活用といったところでしょうか。

木下博勝医師と妻・ジャガー横田(木下医師のSNSより)
木下博勝医師と妻・ジャガー横田(木下医師のSNSより)
【写真】'20年11月、直撃取材に対して真顔になる才賀紀左衛門

 もっとも、妻の名前を利用して自分が前に出ようという、ある種の図々しさや野心がなければ、有名人を妻にしようとは思わないのかもしれません。逆に言うと、有名人でありながら、当時はほぼ一般人だった才賀を受け入れる、あびるのような有名人女性は、根が従順というかあまり計算高いタイプではないのかもしれません。

芸能人と一般人が出会えるようになった時代に注意すべきこと

 日本では長いこと、カップルの収入や社会的地位は男性のほうが上であるほうが好ましいと考えられてきました。今から27年前、女優・田中美佐子は、7歳年下のお笑い芸人Take2・深沢と結婚しましたが、人気女優と駆け出しの芸人という“格差”のために、田中は自分からプロポーズしたものの、保留されてしまったと『徹子の部屋』(テレビ朝日系)で話していましたが、自分より稼いでいる女性にプロポーズするなんてとんでもないというのは、芸能界のみならず、一般人の世界でも“常識”だったのです。

 しかし、ジェンダーフリーの時代が到来し、SNSも発達して、芸能人にコンタクトを取ることが絶対に不可能という時代ではなくなりました。お笑いコンビ・フォーリンラブのバービーは、インスタグラムのDMで知り合った6歳年下の一般男性と結婚しましたが、今後、一般人と芸能人というカップルも増えていくのかもしれません。けれど、忘れてならないのが、有名人と一般人カップルがこじれた場合、いろいろな情報がさらされてヤバいことになるのは、有名人のほうなのです。

 夫婦は助け合うのが基本ですが、自分を利用しようとしていないか、野心が大きすぎないか。あびるのような有名人女性は、一度考えてみてもいいかもしれません。


<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」