男女の考え方の違い
――もしパートナーが異性化したら?
夏菜 想像できない……。
白洲 理想はジェンダーを飛び越えて人として一緒にいられるようにはしたいけど実際、自分が直面したら理解しようとはするけど難しいかも。
夏菜 難しいよね。その反対に意外に大丈夫というパターンもあるよね。正解がわからないのは私が未熟だからかも。
――ドラマでは異性化によって男女の考え方の違いを発見するのも見どころです。
白洲 女性がきれいなネイルをしてテンションや気持ちが左右されるのは、個人差はあっても大事なものだと感じました。現代は男性もネイルをするけど、人の目を気にしてやりたくてもできない人もいます。僕もおいしいスイーツ屋さんに行きたい。
夏菜 行けばいいじゃない(笑)。台本を読んで男性は悩みを周りに相談しないことがちょっと衝撃的でした。私自身はそうじゃないので。
白洲 僕も仕事の悩みとか言わない。だからストレスを抱えるんですけど(笑)。20代前半は弱みを見せられなかった。でも今年30歳になりますが、いろんなことに対して楽になれて(悩みも)話しやすくなりました。男は男で変わっていくんだと思います。
夏菜 晶と苑子の関係性がうらやましいです。男性、女性の概念を飛び越えて人として好きになる究極の愛。そこは勉強になるし、お互いを思いやって生きている理想の夫婦、理想のふたりです。私にとっては教本みたいなドラマです。もっと頭を柔軟にして生きていってもいいんじゃないかと思わせてくれる作品です。
白洲 人にはそれぞれ固定観念、考え方があります。異性化は突拍子もないけど固定観念やフィルターを取っ払って、現代に生きるすべての人に伝わるものがあると信じて演じているので、多くの視聴者に見てもらえたらうれしいです。
――ご自身が個人差を感じることは何ですか?
白洲 つけ麺を食べるときは最初、麺だけ食べます。
夏菜 え~何で? 味しないじゃない。
白洲 何を言っているんですか。麺の味がするじゃないですか。小麦の香りとか。つけ麺の種類や店舗で全然違いますから。ラーメン好きには多いですよ。
夏菜 そういうことをしているから食事に時間がかかっているんじゃない(笑)。
白洲 食に関してこだわりがあるほうだと思うけど、人に押しつけたりはしませんよ。
夏菜 私は、めちゃめちゃゲーマーです。1日20時間、ゲームをしていた時期もありました。でも春に出産し、子育てしている今のほうが睡眠時間を取れています(笑)。
土ドラ『個人差あります』
8月6日スタート/東海テレビ・フジテレビ系毎週土曜夜11時40分~
サラリーマンの磯森晶は、小説家の妻・苑子(新川優愛)と2人暮らし。幸せだが倦怠期も感じていた。そんなある日、晶は身体的性別が変わってしまう“異性化”をする。「異性化証明書」で社会復帰するが初めてのブラジャーや化粧を体験し、男性を意識するようにも。異性化した夫に苑子は戸惑いながらも変化を受け入れる。そんな夫婦の愛情物語。