澤井「そんなんもう最高過ぎますよね。それだけで“もう芸人辞めてもいい”くらいの気持ちになる」
JP「仕事も10本くらい飛ばしてしまいましたし、もちろん感染しない方がよかったですし、メンタルもヘコみましたが、そのツイートのおかげですごく救われました。普通は『M -1』とか『R -1』で優勝して初めてツイートしてもらうご褒美みたいなものじゃないですか。だから、僕からすれば松本さんがどんなワクチンよりも強いワクチンでしたよ」
モノマネが上手くなる方法
澤井「松本さんや川島さんのネタが有名ですけど、JPさんてモノマネのレパートリーがものすごく多い。普段はどのように増やしているんですか?」
JP「もちろん、まったく新しいネタを作りつつ、これまでやってきた約20年のストックに加えて、それらのネタを磨き直している感じですかね。川島さんのネタでいえば、以前は漫才の時のモノマネでしたけど、今はMCで立ち回る川島さんのモノマネに変換するとか。元々持っているネタを今の時代にブラッシュアップし直して出すということが多いかもしれません」
澤井「その考え方は、放送作家と似ているかもしれません。以前考えていた企画はPCの中にたくさんストックしてあって、それを引っ張り出して今の時代に合わせて作り直すのと似ていると思います」
JP「ですね! モノマネ芸人って味付け直したら、もう1回新メニューとして出せる。でも、逆に言えば“あぐらをかける”んです。例えば、菅田将暉さんとか米津玄師さんなどの流行ってる曲を、松山千春さんのモノマネで歌えばネタになる。
でもそれって楽してるだけで“また松山千春で流行りの曲を歌ってるだけじゃん”と言われてしまいます。テレビに出るにはそういうストックも必要ですけど、それってどうなのって思うし、常に新しいネタを作らないといけないと思っています」
澤井「すごい衝撃的だったのは、川島さんのモノマネが『細かすぎて』の後に、ほかの番組で見た時の方がブラッシュアップされてすごく面白くなっていて。同じネタを見ているのに、ネタをどんどんレベルアップされていてさすがだなと感じました」
JP「自分では気づいてないんですけど、周りからは“あの時よりも全然すごい”って言われること多いですね。あと、モノマネ芸人を目指している人がいたらアドバイスしたいことがあります。よく言われるんですよ。“どうしたらモノマネが上手くなりますか”とか“モノマネ芸人目指してるんですけど、どうすればいいですか”って。
そういう時は“どんなにボロカスに言われても、自分が似てると思ってやり続けること”だと答えています。僕も松本さんのモノマネやってボロカスに言われてきましたけど“いやいや、俺は松本さんが大好きだし、似てると思ってるからやってるんだ”って。いい意味の勘違い、これは本当に大事なことだと思っています」