再調査は本当に行われている?
さらに同年8月に行われた約1か月間にわたる泊まり込みでの訓練では、まるで“集団レイプ”のような行為が繰り広げられた。
「酒盛りをしていた男性隊員の1人が、私に覆いかぶさってきて、私の両足を広げて、股間に自分の陰部をこすりつけて、正常位の体勢になって腰を振りながら“あん、あん”と喘ぎ始めたんです。それが、2人目、3人目と続きました。柔道をやっていた私も力は強いほうですが、いくら抵抗してもビクともしなかったので、ただただ時間がすぎるのを待ちました。部屋には15人ほどがいて、その様子はみんな見ていたのですが、誰も止めてくれず。私は後日、部内で訴え出ましたが、誰も証言をしてくれませんでした」
週刊女性は、五ノ井さんが所属していた福島県の『郡山駐屯地』に問い合わせたが、
「今回の件の再調査を行っています」
とのことだったが、前出の現役自衛隊幹部であるAさんによれば「調査中」というのが、そもそも信用できないとも。
「“調査中”は、ありきたりな決まり文句。訴訟などにならない限り、動かないんじゃないでしょうか。少なくとも、私のところには調査しているという話は聞こえていません」(Aさん、以下同)
五ノ井さんのセクハラは、自衛隊内では氷山の一角に過ぎないという話だ。このレベルのハラスメントは蔓延しており、被害者が訴えても調査せず、結局は被害者が泣き寝入りするというのが、これまでだった。
ただ今回は、五ノ井さんはYouTubeとメディアで告発。防衛省の対応には注目が集まっている。
「今回の五ノ井さんの訴えは、世間的には大きく反響があったので、ぜひ改善への一歩になってほしいという思いがあるんです。五ノ井さんはつらい時期を過ごされたかと思うので、微力ではありますけど、力になれればと思って、告発を受けての今の自衛隊内部の状況をお話いたしました」
多くの自衛官は、国を守るという使命に心を燃やしているはず。
自衛隊を再生させるために、五ノ井さんの勇気ある告発を無駄にしてはならない。