沖縄料理店をオープンするに当たって、自分と矢作の2人で切り盛りすると仲間たちに言う暢子に、「料理以外する気はない」と反発する矢作が悪者にされるシーンにも、SNSでは主人公ではなく矢作への応援の声が上がる。
《矢作が感じ悪いみたいな雰囲気になっているけど、元々矢作はそういう条件で雇われたからだし、暢子の考え無しをもう少し自覚したほうが……》
《矢作に接客・予約の受付をやらせようとする暢子。矢作は料理人としてしか働かないと言っているのに、しれっと接客をやらせようとする。暢子、本当に自分のために人を食い物にする人間だ》
お腹が膨らんだり平らだったり
その後、店の手伝いをするために、沖縄から上白石萌歌(22)演じる妹の歌子が駆けつけ、無事に開店を迎えるという展開なのだが、これにも今後の見通しの甘さが目立つようだ。
「病弱な歌子が、立ちっぱなしの忙しい飲食店で、オーナーの暢子の代わりに働けるの? とまたしても疑問が浮上しましたね。
暢子がこのまま無事に出産してすぐ復帰するとしても、1か月程度はお店を休むことになるでしょう。そのとき店はどうするのか? 赤ちゃんはどうするのか? そんな無計画な暢子に、モヤモヤしている視聴者もいると思います」(前出、テレビ誌ライター)
さらに黒島の妊婦役に対する役作りにも疑問の声が上がっている。
《暢子の妊婦演技。妊娠後期でもないのに腰に手を当てて腰を反らして歩くのはおかしい。相変わらずピョコピョコバタバタは相変わらず。ちゃんと研究してから妊婦を演じて欲しい》
《暢子よ。腰に手を当てて歩くのは妊娠後期になってからだ。まだ全然出てないのに何を支えてるんだよ。暢子よ。横座りしか出来なくなるのはもっとお腹が出てからだ》
《走るな暢子!》
「黒島さん本人の役作りなのか演出に言われてなのか分かりませんが、まだお腹が大きくなってないのに出産間際の妊婦がする動作をしていて、設定が荒いように見えてしまいます。
ある日は暢子のお腹が膨らんでいるのに、次の日のエプロン姿ではお腹が平らに見えたりと、あり得ない不手際も見受けられます」(前出、テレビ誌編集者)
ストーリー展開と人物描写に、感情移入がまったくできないと度々反感を買っていた本作だが、黒島の演技力や演出にも不満の声がやまない。
現時点で暢子は20代後半。本作は50年の物語とうたっているので、残り20年強を1か月で描いていく。ここまで見た人はもう脱落せずにラストまでついていくのだろうが、せめてもう少し丁寧で繊細な描写がみたいものだが……。
NHK総合 月~土 8:00~8:15、12:45~13:00
(土曜は一週間の振り返りを放送)
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(取材・文/志村結衣)