前出の地元関係者によると、河上容疑者はもともと妻子と暮らしており、いったん転居したのち、ひとりで戻ってきたという。
Aさん宅では昨年11月、車と自転車をパンクさせられる被害があり、同県警は器物損壊の疑いで河上容疑者を逮捕している。
「自転車は3台やられました。しかし、起訴には至らず、今年1月の雪の日、息子は近くの路上で刃物を持った河上容疑者に追いかけられたんです」(Aさんの妻)
かつらやサングラスのほか、帽子をかぶることもあり、「本人は変装してバレていないつもりみたい」(同)という。
事件当日、河上容疑者は近くの商業施設で従業員から自転車の駐輪の仕方を注意された。たまたま居合わせたAさんの妻が知人らに電話する姿を見て逆上したようだ。
「駐輪場で“この線がこうで、この線が”などと反論していました。巻き込まれるのではないかと怖くて、外部と電話することで威嚇したつもりでした。河上容疑者は私より先に自宅に戻り、夫に刃物を向けたんです。いずれ河上容疑者が戻ってくると思うと不安でなりません」(Aさんの妻)
これまで近隣住民らと市役所などにマメに出向いて相談してきたといい、
「それでも解決の糸口をつかめず事件が起きました。話が通じない相手はどうすればいいのか。あの人はだれの話ならば聞いてくれるのか」(同)
とショックを受けている。
「オレは何もしていない」
捜査関係者はこう話す。
「Aさんから4回、河上容疑者から1回、相談があり、市役所や関係機関などと連携して対応を続けてきた。容疑者は“オレは何もしていない”と殺人未遂を否認している」