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ワイドショーには多くの芸人が出演している。爆笑問題の太田光(57)もそのひとりだ。が、旧統一教会問題をめぐる発言により、バッシングに見舞われた。
太田光、バッシングをボケでかわす
ツイッターでは「#太田光をテレビに出すな」というハッシュタグが生まれ、自宅玄関に生卵がぶつけられる事件も勃発。彼は自身のラジオで「白いご飯だけ持って玄関の前に立っていようか、と思った。卵かけご飯ができる」
とボケてみせ、
「まあ、生卵くらいじゃ俺の口はふさげないけどな!」
と、意地を示した。
とはいえ、内心は複雑だろう。若いころからこういう芸風でやってきて、むしろそこを支持されてきたのだから。
風向きが変わったのは昨年の総選挙特番。落選した甘利明・自民党幹事長(当時)に対する「ご愁傷さまでした」発言が物議を醸した。しかも、これにより、反権力というイメージが強化されてしまったことが、今回の騒動に影響している。
反権力の人たちが熱くなっている旧統一教会批判に対し、比較的冷静なスタンスを示した太田。これが裏切りのようにとらえられたのだろう。
もっとも、ひと昔前ならこうはならない。彼がリスペクトするビートたけしがそうだったように、芸人は大衆の代弁者、あるいはツッコミ役として一目置かれ、面白がられる存在だったからだ。
しかし、SNSの発達で、一般人が議論に参加できるようになった。もはや人気芸人も特別ではなく、意見が違う人たちからは目の敵にもされるのである。そんな現実は当然、彼にも見えているはずだ。が、納得できないのは理想主義者だからだろう。
『憲法九条を世界遺産に』という本を学者との共著で出したり、ネット中傷による有名人の自殺に怒りを見せたり、自身の裏口入学疑惑を報じた週刊誌に対しても裁判で戦ったりした。