3位『恋はつづくよどこまでも』佐藤健&上白石萌音
3位の『恋はつづくよどこまでも』('20年、TBS系)は、“魔王”と呼ばれる超ドSドクターにひと目惚れしてナースになった女性が恋に仕事にまっすぐ立ち向かっていく胸キュンラブストーリー。ドSドクターは佐藤健(33)が、ナース役は上白石萌音(24)が演じた。
「あんなにドSな先生のハートをつかんで、夢中にさせる七瀬がすごい!」(37歳・栃木県)、「純粋無垢で天然な女の子と、ストイックで冷徹な先生の相性が、悪いようで絶妙に中和されていくのが面白かった」(27歳・岡山県)
通称“恋つづ”と呼ばれ、大きな話題となった王道ラブコメディー。一方で「最近のドラマなのに、ここまで王道のステレオタイプドSと田舎女子の組み合わせに古さを感じる」(25歳・広島県)、「都合よく倒れる、事故る。ベタベタな都合のいい少女漫画みたい。そんで上白石が芋くさすぎる」(30歳・鹿児島県)といったネガティブな意見も見受けられた。
「『花より男子』の道明寺司もそうでしたが、いつの時代でも恋愛ドラマや漫画、女性向けの恋愛ゲームでも“俺様系”や“S系男子”は断然人気。しかし現実に俺様キャラやドS男性と交際、結婚したらどうなるでしょうか?『オラオラ男に恋して相手の思いどおりにされたい!』なんて女性はそうそういない。リアルではありえない設定にキュンとした人、違和感を覚えた人に二極化したのでしょう」
4位『六本木クラス』竹内涼真&平手友梨奈
4位の『六本木クラス』('22年、テレビ朝日系)は、サクセスストーリーを描く熱い男を演じた竹内涼真(29)と、献身的に支える女性を平手友梨奈(21)が演じた。
「葵の一途な思いに、新が心動かされたのがグッときた」(28歳・山口県)、「素直に気持ちを伝える女性に、ラストで応えるハッピーエンドが心地よかった」(33歳・京都府)
前出の神崎さんは「女性だからと受け身にならず、自分から積極的に行動して気持ちを伝えていくのが大事だと勇気を与えるドラマ」と諦めなかった女性のひたむきな思いが支持を得たと分析。
ただ、『六本木クラス』については否定的な意見も。「まっすぐすぎる新と一途すぎる葵、こんな人たち周りにいない」(28歳・愛知県)、「韓国版が頭から離れず不釣り合いに見えた」(34歳・三重県)
神崎さんもリアルな“職場恋愛”と捉えるなら、微妙な面があると話す。
「周りへの気遣いに欠ける場面は幾つかありましたよね。人を味方につけられない恋愛や、応援してもらえない恋愛というのは多くの場合、視聴者は疑問を感じるのでしょう」
5位『やんごとなき一族』松下洸平&土屋太鳳
5位の『やんごとなき一族』('22年、フジテレビ系)は、庶民の家庭から上流社会の一族に嫁いだ女性が主人公。理不尽な一族のしきたりや親族内の複雑な人間関係に翻弄されながらも、夫とともに真正面から立ち向かい奮闘する。
「苦難を乗り越えていく2人の姿に勇気をもらえた」(29歳・千葉県)、「2人とも毒がなく心が健康的な感じが合っていた」(36歳・東京都)
神崎さんは女性も“玉の輿”という言葉に飛びついた時代は昔の話だと指摘。
「ひと昔前は高学歴・高収入・高身長という“三高”がステータス。でしたが、時代とともに女性が結婚相手に求める条件は変化しています。贅沢よりも“安らぎ”“安心感”なのです」
健太(松下洸平)と佐都(土屋太鳳)から「次の世代のためにも今の時代の私たちが変えていかなきゃ」というセリフがあったが、古い価値観に立ち向かう姿勢に共感を得られたのかもしれない。