この4人は、もともと同じ福祉関連の職場で知り合い、全員が“鉄道好き”のため意気投合したようだ。奥山容疑者のSNSを見ると、アップされている画像のほとんどが電車だった。
「だが事件前日、容疑者らが水内さんの髪をハサミや電動カミソリで切るなどのいじめ行為があったことは事実のようですね。1か月前から水内さんと容疑者の1人との関係が悪くなっていたとも」（前出・社会部記者、以下同）
容疑者らは実年齢よりかなり子どもっぽく、
「面白半分、遊びのつもりがいじめに発展し、最終的にエスカレートしてしまって、この事件に繋がってしまった可能性がある」
容疑者の人となりを知るべく、奥山容疑者の実家を訪ねた。出てきた父親は記者が名乗るやいなや、無言で玄関のドアを閉じてしまった。
「本当に両親思いのいい子なのよ」
近所の住民はこう話す。
「身体が大きくて、明るくて、愛想のいい人。去年だったか、大雨が降って道路が冠水したことがあったのよ。この辺はどの家にも道路と家屋の段差を埋めるプラスチック製のステップが置かれているんだけど、それが流されてしまった。彼が回収してみんなに届けてくれてね。優しい人ですよ」
3年ほど前に結婚して実家を離れていたという奥山容疑者。
「週末になると、実家に必ず顔を出していた。本当に両親思いのいい子なのよ。どうしてあんなことしたんか……」（別の住民）
容疑者ら3人の逮捕を受けて、水内さんの遺族は次のようなコメントを寄せている。
《息子が自殺したと思っていたところで、警察に捜査していただき、事件だとはっきりさせていただいて感謝しています。今後の捜査や裁判で、もっと詳しく本当のことを知りたい。犯人にはしっかり責任をとってもらいたい》
一見すると極悪非道に映った本事件。だが、取材を進めると、子どものようなじゃれ合いが悲劇に発展してしまった痛ましい事件だった。今後、公判で容疑者たちの罪はどれほどのものになるのか……。
