『特別編』放送の真相
「『特別編』の放送は、キャストの体調不良が理由ではありませんよ。このドラマは、原作者の相沢沙呼（さこ）さんが、ほぼすべての脚本を執筆しています。彼は原作に忠実であろうとするこだわりが強く、ドラマの制作陣や関係各所の希望がまったくと言っていいほど反映されず、ついには主演の清原さんが撮影に臨めない状態になってしまったそうなんです。新シリーズのエピソードの撮影が中断されていることで、少しでも時間を稼ぐために11月27日に『特別編』を放送することとなったと聞きます」（制作会社関係者）
『城塚翡翠』を巡るトラブルは、クランクインの前から。
「もともと脚本家として内定していたのは、TBS系ドラマ『グランメゾン東京』や『マイファミリー』などを担当したベテラン脚本家の黒岩勉さんでした。ですが、相沢さんが黒岩さんの書いた脚本に口出しをすることが続いたため、最終的には黒岩さんが降板することに。制作陣はなんとか新しい脚本家を立てましたが、相沢さんの要求は日に日に強くなっていって……。日テレ側が“さすがにそれは難しい”と伝えたところ、相沢さんから“だったら原作権を引き揚げる！”という話を出されたこともあったそう。相沢さんは人気ミステリー作家の中でも今をときめく売れっ子ですし、結果的に彼の要求をすべて受け入れることになり、制作現場は当時からそうとう疲弊していました」（同・前）
クランクイン後も、その体制は変わらなかったということか。実際、前シリーズについて相沢氏はSNSで《4話の脚本を丸々書いた》と明かしており、エンドロールにも“脚本協力”として彼の名前が入っている。
『特別編』の翌週、12月4日に放送される予定の新シリーズ第2話に関しては、犯人役として星野真里が出演することがすでに明かされており、撮影も無事行われた様子。しかし、もし本当に相沢氏とキャスト・制作陣の間で折り合いがついていないのならば、今後も撮影がストップするなど、物語の進展にしばしば支障をきたす場合も考えられる。
相沢氏の要求や撮影の中断、『特別編』の放送理由などについて日本テレビに問い合わせたが、期日までに回答はなかった。
前シリーズの最終話となった第5話では、第1話からのすべての伏線を回収する展開に、SNSでは称賛の声があがっていた。相沢氏のこだわりから生まれる高い“再現度”は原作ファンから高い評価を得ているが、制作現場の“難事件”が解決される日は来るのか……。
