小松容疑者の自宅は、同園からそれほど遠くない、裾野市内にあった。十年ほど前に建てられた新築一戸建てだ。“夫と子ども2人がいる、とてもいい人”だと近所の住人は主張する。

夫と子ども2人がいる、とてもいい人

「きちんと挨拶はするし、地域の清掃も必ず参加する。逮捕前に、園の関係者が内部告発したと聞いていたから、それは小松さんじゃないかと思っていたぐらいだから」

 2児の母親でもあるそんな人がなぜ虐待をしたのか……。

「……きっと、……魔が差したんじゃないでしょうか」(近所の住民)

 もうひとりの服部容疑者は、おおむねのところで容疑を認めた上で、

「新型コロナの影響で業務量や気遣うことが増えて、ストレスを感じていた」

 と理由を述べているが、それは保育士に限ったことではなく、幼児への虐待が許されるはずがない。

 一方、同園の桜井利彦園長は、園の不祥事とともに“隠蔽”の責任をとって、退任する意向のようだ。

「同園の全職員に一連の行為を口外しないよう求める誓約書を書かせ、同僚の保育士に土下座して通報しないように頼んでいたからです。村田悠市長は、桜井園長を犯人隠避の疑いで告訴状を裾野署に提出しました」(前出・社会部記者)

 彼の自宅は、同園から500メートルほど離れたところにあった。

 同じ敷地内の隣にある初代園長の父親と思われる人物の自宅を訪ねるも、2人とも応答はまったくなかった。桜井園長と親交があった近所の住人はこう話す。

「俺も励まそうと思って訪ねたけど、出てこないね。マスコミが次々と来るから……」

 人柄については、

「うん、いい人だよ。子どもも2人いて、悪い人では決してない。身内の恥は、隠そうとしてもおかしくないと思うけどなぁ」(同・近所の住民)

 この隠蔽を警察がどう判断するのだろうか……。