目次
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ー “遺書”を巡って遺族と揉めた過去
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ー 「話がちっとも入ってこない」

 

 2022年配信のNetflixドラマ版『新聞記者』で米倉涼子が演じた主人公・松田杏奈のモデルとなった「東京新聞」の記者・望月衣塑子氏。森友・加計問題を追う中、当時、内閣官房長官だった菅義偉氏に、記者会見で繰り返し質問をぶつけ、安倍政権を厳しく追及する姿が話題になった。そんな彼女は昨夏、新たな情報発信の場としてTikTokアカウントを開設したが、「そのショート動画が一部SNSで物議を醸している」(ウェブライター)そうだ。

“遺書”を巡って遺族と揉めた過去

 望月氏は、いまや日本で最も有名な新聞記者の一人といえるだろう。彼女の著書『新聞記者』(角川書店)は、これを原案に映画化、Netflixでドラマ化を果たし、前者は「第43回日本アカデミー賞」最優秀作品賞、後者は同サイトの日本国内総合TOP10(日本)で1位を記録するなど、大ヒットとなった。

「国家権力を鋭く追及する望月氏を支持する層は多い一方、昨年2月に『週刊文春』(文藝春秋)が報じた『森友遺族が悲嘆するドラマ「新聞記者」の悪質改ざん』という記事は、大きな波紋を呼びました。Netflixドラマ版は森友学園事件をモチーフにしており、公文書改ざんを命じられて自死した財務省近畿財務局職員・赤木俊夫さんをモデルにした人物も登場しています。

 望月氏は、遺族の赤木雅子さんにドラマ化を持ち掛け、プロデューサーも含めて制作に向けた話し合いをしていたものの、その内容に納得できなかった雅子さんは協力を拒否。しかし、プロデューサーは『完全なフィクション』という体で製作を強行し、配信直前に突然、謝罪を申し入れ、望月氏は雅子さんと連絡を絶ってしまったそう。さらに雅子さんが望月氏に渡した俊夫さんの遺書を含む資料が一部を返却されていないとも伝えられ、世間から猛烈な批判が吹き荒れました」(同・前)

 望月氏は報道を受け、Twitterで≪取材でお借りした資料は全て返却しており、週刊誌にも会社からその旨回答しています。遺書は元々お借りしていません≫と釈明。しかし、俊夫さんの遺書をスクープしたジャーナリスト・相沢冬樹氏は、「文春オンライン」の「悲鳴を上げて逃げた望月衣塑子記者 『取材続けて』と手を差し伸べる赤木雅子さんの声は届くか」(2022年5月4日)という記事を配信。

 文中には≪事実上の遺書にあたる「手記」を含む多くの文書のデータと、家族のプライベートな写真を含む大量の画像データを、雅子さんから受け取っている≫と指摘しており、雅子さんもデータの削除を訴えているそうだ。

 そんな大炎上に見舞われた望月氏だが、最近は、TikTokのショート動画がSNSを中心に話題を呼んでいる。自身が携わるオンラインメディア「Arc Times」のPRや、「東京新聞」の記事を紹介しているが、最近は自ら動画に登場し、会見や取材の様子も投稿している。