「アイドルにとっては、恋愛がスキャンダルになりますし、それにより仕事に支障が生じる可能性が濃厚です。実際に、これまで恋愛報道によりグループを脱退したメンバーもいました。
真実ではない情報を合成写真として作り出し、それをSNS上に投稿すれば、拡散されることは容易に想定されますので、“嘘の情報を流したことによりアイドル活動を妨害した”という偽計業務妨害罪になる可能性があります。また、仮に社会的評価を下げるような合成写真であれば名誉毀損罪にもなります」
仲間内だけでも罰則が
今回のように報道されるか否かは関係なく、罪に問われることが考えられるという。また、ニュースになってしまうと大きな問題になることも。
「より業務が妨害され損害も拡大されることになりますので、刑事でいえば量刑が重くなったり逮捕の可能性が上がったりしますし、民事でいえばより損害額が上がることになります」
『週刊文春』の記事については、合成だと気づいていなかった可能性が指摘されているが、その写真が合成であると明記して投稿していれば問題ないのでは?
「法的にはそうは言えません。合成だと説明文を加えたとしても、写真やその一部のみが切り取られて真実のように受け取られる可能性は十分にあるので、同じく業務妨害罪に問われたり、さらに“勝手に写真を使った”という意味で肖像権や著作権侵害という民事の損害賠償の話にもなります」
では、SNSへの投稿ではなく仲間内だけで楽しむだけならばよいのだろうか。
「ファン同士で楽しむだけという意図で友人に合成写真を提供したとしても、その友人がさらに別の第三者にどんどん広めていくことは、容易に想定できます。その場合、いちばんはじめに合成写真を作成した人が、結果的に法的責任を追及される可能性があるので、特定少数の仲間内での提供でも非常に危険です。もし仮に、本当に自分1人だけで楽しむのであれば、法的には問題になりにくいですが……」
“文春砲”の信頼は“ANTIFRAGILE(簡単には壊れない)”ではなかったのか……。