「加トちゃんに元気でいてもらうことが私の原動力」
結婚当初は、財産目当てや、売名結婚ではないのかといったバッシングを受けた。街に出れば、露骨に後ろ指をさされた。それが結婚7年目くらいから、応援してくれる人がじわじわと増え出した。
「私は変わっていません。子どももいないので、私の母性をすべて加トちゃんに注いできただけ。加トちゃんに元気でいてもらうことが私の原動力です。
もし介護が必要になったときは、“私が守らないけん”と決めています。ボケたらボケたで、それも加トちゃんですから」
年々若々しくなる茶さんに、周囲も驚きを隠せない。
「精神年齢は僕以上」時に厳しい態度に感じる愛情
「今では身長も体重も私と一緒(笑)。身体づくりはもちろん、食生活は私が整えるという気持ちが強い。
あまり徹底してしまうとボヤかれちゃうけど……年齢が年齢ですから! 時に厳しく言うことも、妻である私の役目だと思っています」
ここまで大切にされている茶さんは、綾菜さんについてどう思っているのだろう。
以前のインタビューでは、「彼女がいなかったら、僕はとっくにいないと思います」と答えている。
「女性ってね、実年齢を精神年齢で越えてくるんですよ。45歳の差なんて全然なくなっちゃう。あっという間に追いついて、今じゃ越えられてしまいましたよ(笑)」と、茶さんは綾菜さんにすっかり押されぎみ。
夫婦の目標は、舞台に立ち続け、“茶寿(108歳)まで元気でいる”こと。「もっといけるかなあ」と綾菜さんの声が弾む。
健やかなるときも、病めるときも支え合ってこその夫婦。お互いへの愛情と思いやりは病に打ち勝つ源になるのだ。
お話を伺ったのは……
加藤綾菜さん○大学生の時に、バイト先の和食料理店で加藤茶と知り合う。初デートはロイヤルホストで、左とん平、小野ヤスシが同席し、半年間は3対1で会っていた。45歳差婚で世間の注目を集め、今年で結婚13年目。夫との日常を綴るインスタグラムやYouTubeチャンネル「加藤家の日常」も人気、単行本『加トちゃんと一緒』(双葉社)好評発売中。
取材・文/水口陽子