ストレスの改善に役立つ成分とは
ブレインフードは機能性表示食品として販売されている製品も多く、青魚やマグロに豊富なDHA、イチョウの青葉から抽出したイチョウ葉エキスといった成分が脳機能の低下を防ぐといわれている。
こうしたブレインフードの中でも、ある特定の成分を含む食品がムードフードとして機能する。
「ストレスの改善が期待できる成分には、前述したDHAのほか、ポリフェノール、大豆イソフラボン、GABA、テアフラビン、カロテノイドなどがあります」
具体的にどのような効果があるのだろうか。
「例えば、バナナには精神安定作用のあるGABAが含まれており、ストレスの緩和、睡眠誘導作用があることが臨床試験で実証されています。
また、紅茶にはポリフェノールの一種であるテアフラビンという成分が含まれており、自律神経のバランスを整えて、ストレスを改善します」
特におすすめなのは、カカオ分が70%以上含まれている高カカオチョコレート。
「チョコレートに多く含まれるカカオポリフェノールには、活性酸素を抑える働きがあります。エピカテキンなどの成分が身体の酸化を抑え、ストレスを軽減するのです。
さらに、認知機能の改善、HDL(善玉)コレステロールの増加、血圧を下げる作用といった健康効果も多く報告されています。ポリフェノールは体内に蓄積されないため、1日の合計が25gになるよう、数回に分けて食べると効果が期待できます」
身近にあるムードフード
・高カカオチョコレート
活性酸素を抑える働きのあるカカオポリフェノールを含み、ストレス改善、血圧低下、HDL(善玉)コレステロールの増加などの効果が報告されている。
・バナナ
GABAを多く含む。また、熟してシュガースポットができたバナナはポリフェノールが多く、抗酸化作用もある。
・豆乳
大豆や大豆製品に豊富な大豆イソフラボンが、活性酸素を抑える働きがある。更年期障害によるメンタル面の予防・改善にも役立つ。
・マグロ中トロ
脳の神経細胞の情報伝達を円滑にするDHAを多く含み、記憶力や言語能力など認知機能の低下を抑える効果がある。