冒頭のとおり、今年の陛下の誕生日会見では雅子さまについてのご発言が多かったが、

「公務への姿勢について“よくやってくれている”としつつも、“快復の途上で、体調には波がある”“疲れがしばらく残ることもある”と、国民からの期待を牽制されるようなコメントが目立ちました」(前出・皇室担当記者)

イギリス国王の戴冠式は秋篠宮ご夫妻が

 雅子さまは昨年9月、7年ぶりに海外をご訪問。イギリス・エリザベス女王の国葬のため、2泊4日の弾丸スケジュールで訪英された。

「そのことを問われた陛下が、“長時間のフライトとなるなど厳しい日程だった”と振り返られたように、雅子さまは相当な労力を要したようです」(宮内庁関係者)

 心理学に詳しい東京未来大学こども心理学部長の出口保行教授は、飛行機特有の不安について説明する。

「機内では気分が悪くなっても外に出られないため、移動中はもちろん、搭乗前から“具合が悪くなったらどうしよう”と緊張が高まります」

 こうした中、5月6日に行われるチャールズ新国王の戴冠式に、皇室からどなたが出席されるのかが注目される。

'08年10月、来日したチャールズ新国王(当時皇太子)と満面の笑みで懇談される雅子さま
'08年10月、来日したチャールズ新国王(当時皇太子)と満面の笑みで懇談される雅子さま
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「エリザベス女王の戴冠式に、当時皇太子だった上皇さまが出席された前例に倣えば皇太子待遇である『皇嗣』の秋篠宮ご夫妻が有力です。一方、'19年の天皇陛下の即位礼には欧州の国王夫妻が集まったことから、両陛下が出向かれるべきという意見も。

 ですが、戴冠式から園遊会までの日程が中4日しかないとなれば、秋篠宮ご夫妻が出席されるという見方が強い。訪英は秋篠宮ご夫妻に任せ、雅子さまは園遊会に集中されるのでしょう」(前出・宮内庁関係者)

 園遊会の準備に専念されるとしても不安は拭いきれない。

「皇后として、対面した相手と時宜にかなった会話をするためには、事前の情報収集も必須。皇太子妃時代以上に大きなプレッシャーがかかると思います」(出口教授)

 動き出した皇室は“不安ずくめ”だが、両陛下は支え合って乗り越えられるのだろう。


河西秀哉 名古屋大学大学院人文学研究科准教授。象徴天皇制を専門とし、『近代天皇制から象徴天皇制へ―「象徴」への道程』など著書多数

出口保行 犯罪心理学者。東京未来大学こども心理学部長。これまで1万人の犯罪者・非行少年を心理分析し、多くの報道番組で解説を行う