亜佑美さんは同県浜松市生まれで、10歳ぐらいのときから磐田市へ移住。地元の県立高校を卒業後、ゴルフのキャディーの職に就いていた。
「暮らし向きは決してよくなかった。妹は活発でお喋り好きだったから、よく覚えているけど、亜佑美さんは静かで地味な子で、はっきりとは覚えていない」(近所の住民)
20代前半で、工場勤務の男性と結婚。実家近くの2DK、家賃4万5000円のメゾネット式アパートで新婚生活をスタートさせた。
「2、3年ほど住んでいました。確か上の子どもさんが、1歳か2歳で、下の子が生まれる前に引っ越していった。旦那さんは夜遊びが盛んなヤンチャな人だったので、亜佑美さんは会うと“金が足りない、金が足りない”と口癖のようにボヤいていた」(アパートの住民)
新築一戸建て住宅を購入するも離婚
コツコツお金を貯めていたのだろうか、亜佑美さん一家は下の子が生まれる前後に一念発起。隣町にある新興住宅地に夫名義で念願の新築一戸建て住宅を購入したのだが、
「亜佑美さんも、旦那さんも住んでいるのかどうか、わからないほど見なかった。見かけるのは、元気よくそこら中を走り回っている子ども2人と、その面倒を見るおばあちゃんの姿だけ。後から知りましたが、亜佑美さんはこの家に来てから保険の外交員になっていたようなので、忙しかったんでしょう」(冒頭の近所の住民)
そんな中、亜佑美さんの夫は見かけるどころか、この家自体から去っていた。
「離婚したと聞きました。実家の両親も熟年離婚されたようで、家を出た夫と入れ替わるようにおばあちゃんが同居するようになり、亜佑美さん、小4の長男、小1の次男の4人家族になった」(亜佑美さんの知人)
長男は同級生にこんなことを漏らしていたという。
「“お父さんは会えないぐらい遠いところにいる”と言っていたようです。“それでもときどき土曜日に会いにきてくれる”と友だちに説明していました」(同級生の保護者)