冒頭のTBS関係者によれば小川の出演は継続されるようだが、局内ではさまざまな議論が交わされていた。

「番組の終了も話にはあがっていましたが、放送時間を30分に縮小してバラエティー番組に充てるという案もありました。ただ、'89年に筑紫哲也さんをメインキャスターに据えてスタートし、これまで長らく続けてきた局を代表する番組だけあって、なかなか大きな改編には至らなかったのです」(前出・TBS関係者)

小川彩佳は“切りづらい”

 とはいえ、低空飛行が続く『news23』に何かしらの策を講じる必要があるのも事実。小川の交代がわかりやすい打開策ではあるものの、これまで何度も“降板危機”を乗り越えてきた背景には、こんな理由があるという。

「小川さんは、学生時代にTBSとテレビ朝日のアナウンススクールに通っていたそうなのですが、そこでの存在感は群を抜いていたそう。当時、TBSアナウンススクールの校長だった吉川美代子さんもその才能を認め、上層部に“あの子は絶対に獲得するべき”と、水面下で猛プッシュしていたといいます。TBSも採用試験を受けに来てくれるのを今か今かと待っていたようですが、その魅力に気づき、いち早く内定を出したのがテレビ朝日だったのです」(制作会社関係者)

昨年12月23日の出演を最後に、国山ハセン(中央)がTBSを退社した(番組公式ツイッターより).jpg
昨年12月23日の出演を最後に、国山ハセン(中央)がTBSを退社した(番組公式ツイッターより).jpg
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 吉川が見初めた通り、小川はテレ朝のエースアナへと成長。TBSも逃した魚は大きかったと、長年にわたって忸怩たる思いを抱え続けた。

「小川さんが結婚を機にフリーアナへの転身を決めたとき、まっさきに獲得に動いたのがTBSでした。新卒採用で小川さんを獲ることができず、後悔していた局幹部のひとりが熱心に口説いたそうですよ。だから視聴率が悪くとも、上層部の意向から小川さんは切りづらい……という事情があるようです」(同・制作会社関係者)

 TBSの悲願ともいえる小川の獲得からもうすぐ4年。そろそろ結果を求めたいところだが、果たして――。