溝端淳平『どうする家康』で今川氏真を演じて大反響、葛藤・孤独・狂気・悲哀、自身の俳優人生と重なる部分も「成功はわからないけど、成長は必ずある」

再デビューしたかのような新鮮さがある

　今、俳優として再注目されていることについて尋ねると、

「再注目？　どうなんでしょうね（笑）。今まで“自分には才能がない”とか“自分はこうだから”とか、不安だったから断定的に決めちゃっていたんですよね。でも今は、いい意味で“なるようになれ”と思っています。

　自分にはまだまだ引き出しがたくさんあるし、何色にも染まることができる。そんなポジティブ、かつ真っさらな気持ちです。なんだか、再デビューしたかのような新鮮さがあります。今は無理をせず、等身大で仕事ができているので、お芝居がとっても楽しいんです」

　苦しみぬいたがゆえに、咲かせた花。溝端淳平はとても強い俳優になったと感じたーー。

溝端淳平（撮影／矢島泰輔）

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9年ぶり、松本潤＆有村架純との共演

　家康を演じる松本潤、その正室・瀬名（築山殿）役の有村架純との共演は、'14年の月9ドラマ『失恋ショコラティエ』以来。

「撮影中、ちょうど有村さんが別の仕事でスタジオに来たときに後ろから“オリヴィエ（『失恋ショコラティエ』での役名）”って呼んでくれて。懐かしさとともに、そんな有村さんにキュンとしましたね（笑）」

　松本潤は月9での共演以来、飲み友達であり、尊敬する先輩。

「『どうする家康』の主演が松本君に決まったときは、勝手にすごくうれしくなって。“おめでとうございます”と連絡をして、そのときに自分も作品に携わることができたらという話をしていました。そんなやりとりの後、本当に氏真のオファーをいただいて。ちょっと躊躇しながら松本君に“本当に決まりました。よろしくお願いします”と連絡したら、すぐに電話がかかってきて“よろしくな”と。松本君は普段あまり言葉に出さないほうなのですが、喜んでくださっているのがひしひしと伝わってきました！」