メンバーそれぞれの推し曲
peko「ライブのセットリストとか、曲順を決めるのも担当することが多いんですが、僕は世代的にアルバムを1から10まで通して聴くタイプなんですけど、逆にメンバーの中には“もうそういう聴き方しない”みたいなこと言うやつもいるし、バラバラなんです。僕は、アルバムとして売るにあたって、曲順をしっかり意識しなきゃダメって思ってるタイプなので、ライブのことも想定して、これが1曲目でライブが始まったらいいなとか、最後にこの曲で終わったらいいなとかはすごい考えて作りました」
通して聴くとより楽しめるアルバムになっているそうだが、その中でも“推し曲”をそれぞれに聞いてみると……。
KOPERU「僕は『かまへん』がめちゃくちゃ好きです。今までの梅田サイファーが作ってきた音源より自分たちの色も出しながら、リード曲らしく広い窓口に対して作れた曲なのかなとは思います。あとノリも軽いんで好きです」
peko「まー、重すぎないっちゅうか」
KOPERU「重すぎないですね。ようあるんすよ、梅田(サイファー)。1回の衝撃が重すぎて、“次聞くときしんどい”みたいな。それが『かまへん』はあんまないんで、僕はめっちゃ好きですね」
peko「僕は、別のところでは、『BIG BANG』って答えたんですけど、いろいろ聞いてて好きやなって思ったのは『トメラレランナイ』って曲です。梅田サイファーの中でも“新しいことできたな”みたいな。みんなのこと信頼してる部分がめっちゃよく出た曲だなと思っていて、新境地が感じられて好きですね」
Kenny「僕は『KILLING TIME』っすね。曲の内容で表現してる自分たちのスタンスとかテーマっていうのが、自分的には“梅田サイファーそのもの”やと思ってて。“暇つぶし”っていうテーマで、それはある種強がりではあるんですけど、暇をつぶすには犠牲にしすぎた面も俺たちの中にあると思うんです。それでもまだ“暇つぶし”っていう、あの曲調からはあんま見えてけえへん梅田(サイファー)の意地みたいのが、作ってるほうとしてはありますね。僕、ワンフレーズの繰り返しでしか声が入ってないんですけど、めっちゃ好きっすね」
では、お気に入りの“韻”やバースは?
Kenny「一瞬にして古武道さん(KBD)に支配されてる」
peko「韻の話をすると、どうしてもあの人(KBD)に引っ張られる(笑)。でも自分は、Cosaquくんですね。彼のことは2007年ぐらいから知ってて、別のグループでやってるときからずっと見てました。ずっと“ラップやったらいいのにな”って思ってたんですけど、作品としては多分10年ぐらいやってなくて。でも、今回ひさびさにやったときに“出てくる、出てくる”っていう感じで。『かまへん』のCosaquの2バース目とか、“やっぱめっちゃいいな”と思ったし。全編がめっちゃ上手っていうか、“まだまだこの人やる気やな”と思って、うれしくなったワンラインでしたね」
——今後もっとCosaquさんのラップが聞ける?
Kenny「絶対聞けるっす」
peko「聞けると思うんすね、もうソロ曲とかあり得るっす」
KOPERU「そこまで行くんすね」
peko「『Never Get Old』的な立ち位置で(笑)(※2019年リリースのアルバム『Never Get Old』に収録されたKennyDoesのソロ曲)」
KOPERU「聞きたいな、それ」
KOPERUのお気に入りは、Creepy Nutsとしても活動するR-指定だという。
KOPERU「1番外に出てるR(R-指定)が“まだラップ進化するねや”っていうのもありましたし、ほんまに各メンバーが突出していてすごくいいんですけど、でもやっぱね、頭に残んのは“唐揚げー!”なんですよね」
寝坊や借金など、さまざまなことに対して“かまへん”と肯定するリード曲『かまへん』のteppeiのバースだ。
Kenny「あ、俺も同じとこ考えてた! “20㎏も太る、嫁の料理幸せ、身体はそれのしわ寄せ、唐揚げー!止まらんけどかまへん!”ってのがやっぱ好きっすね。しわ寄せって、嫁さんが悪いみたいな言い方するけど(笑)」
peko「ソニーチームも“唐揚げー!”が1番パンチラインって」
KOPERU「唐揚げTシャツ作ろうって言ってた(笑)」
Kenny「どんどん“幸せ”を追っかけていきましょう、俺たちも」