実際の母親はコレラで亡くなった

 ちなみに、広末演じるヒサには、モデルとなった女性がいる。牧野富太郎の母、久壽(くす)だ。彼女もやはり牧野富太郎が5歳のとき、流行病のコレラで亡くなってしまう。

 牧野富太郎は、著書『牧野富太郎自叙伝』の中で、「私はまだ余り幼かったので父の顔も、母の顔も記憶にない」と書いている。現実の富太郎は、もちろん、幼少期に亡くした母親と再会することは叶うべくもない。が、そこは朝ドラ。近年の朝ドラでよくある、死んだ人が幽霊になって出てくる“幽霊展開”の可能性もあるのではと期待がふくらむ。

 広末涼子は現在42歳、長男は来年、成人を迎えるという3人の母親でありながら、出演直後からSNSでは「かわいい」、「変わらない」などの声。果たして広末は、成長を遂げた息子役の神木隆之介と共演することはできるのか。そしてそれは幽霊なのか、夢の中か…。

 物語は来週からいよいよ舞台を明治時代に移す。今後の展開が楽しみだ。