4月10日からフジテレビ系で放送が始まった木村拓哉主演のドラマ『風間公親─教場0─』。'20年と'21年に新春SPドラマとして放送されたシリーズの3作目にあたり、満を持しての連続ドラマ化である。
また、この春より動画配信サイトHuluで配信が始まった『THE SWARM/ザ・スウォーム』は、キムタク初の海外ドラマ出演作として話題に。50歳を迎えた今、俳優・木村拓哉は大きな転換期を迎えようとしている。
しかし、光あるところに影あり。数多くのドラマに出演し、そのたび高視聴率を叩き出してきた木村拓哉だが、冷静に考えると「あれは何だったのか?」と思わず首をかしげてしまうな作品もある。
そこで今回は識者の方々が選ぶ“キムタク爆死ドラマ”を紹介しよう。
識者が選ぶ“キムタク撃沈ドラマ”
まず挙がったのが、記憶に新しい『未来への10カウント』('22年・テレビ朝日系)だ。木村拓哉演じる元ボクサーの主人公が、ひょんなことから私立高校のボクシング部のコーチになるというストーリー。
自身初の学園スポーツドラマという触れ込みだったが、「令和のこの時代に、なぜスポ根?」と首をかしげるのは、代表作『OLヴィジュアル系』が2度もドラマ化され、自身も毎クールすべてのドラマをチェックし「ドラマウォッチャー」としても知られる、漫画家のかなつ久美さん。
「これが現役の選手でチャンピオンを目指しているとかならまだしも、そうではなく第一線を退いている人の話ですからね。ドラマとして興味が湧かないんですよ」(かなつさん)
『教場』シリーズと同じく“教師と生徒”というパッケージではあるが、こちらはキャスティングが問題だったのではと、イケメン評論家の沖直実さんは言う。
「『教場』は知名度よりも勢いのある若手俳優たちが、木村さん演じる鬼教官・風間公親とやり合う姿が面白かった。こちらはメインの生徒役を人気絶頂のKing & Princeの高橋海人さんにしたことで、『人気者の若手俳優を推している』という意図なのかと思えてしまい、作品にのめり込めなかった人がいるかも」(沖さん)
同作の視聴率は一桁台になった回もあり、木村拓哉作品にしては寂しい結果に終わった。