遺族が表に立つことはない
「時間をかけて正体を明かすことで“高倉健”という名前を利用したビジネスに乗り出したように見えます。今年中には、健さんの愛した料理のレシピ本まで出版するつもりとも話しています。ただ、さすがにこれまでの2冊と同じように“健さんからの宿題”とはいえないでしょう」(前出・スポーツ紙記者)
冒頭の森氏も、貴月の新著について苦言を呈した。
「ご遺族の方々は、いまだに貴月さんに不信感を持っています。健さんとの感傷に浸る前に、彼女には答えるべきことに向き合う必要があるのではないでしょうか」
それはやはり、健さんの遺骨についてだ。
「どこで、どういうふうに散骨したのかといった説明はなく、健さんの遺志だという証拠もあやふやのまま。貴月さんだけでなく、健さんを愛し愛された人たちがいるのに、そういった方々に納得してもらうべく誠実に応対しないのは残念です」(森氏)
今回、『週刊女性』は遺族へ取材を試みたが、貴月さんについて尋ねると、
「何も答えられません」
と口をそろえた。
「健さんが亡くなった当時、ご遺族の方々はいくつかの雑誌で発言したことで、“遺産目当て”とか“売名行為”と、ネットで誹謗中傷されてしまったのです。再びそうなることを恐れて、もう表立って発言されることはありません」(森氏)
『週刊女性』は貴月に話を聞こうと携帯に電話をしたが、すでに彼女が使っている番号ではなかった。真のアナザーストーリーが明かされる日を、誰もが待ち望んでいる。