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ー スタバのスタッフ「フラペチーノに殺される」

 

 全国のスターバックスコーヒーで、4月12日より発売されている『The メロン of メロン フラペチーノ(R)』。昨年6月にも発売されており、今年も全国各所のスタバで連日行列ができている。

スタバのスタッフ「フラペチーノに殺される」

 今年は昨年より1.8倍のメロン果肉が入っており“まるで完熟したメロンのおいしいところだけを食べているような味わい”なんだそう。

 SNSでも《売り切れる前に奇跡的に飲めた!》《あと5回は飲みたい》といった投稿が相次ぎ、Twitterでは一時トレンド入り。スタバでは期間限定メニューがたびたび話題になるが、このメロンフラペ人気はとくに高いようだ。

「ゴールデンウィーク前のこの時期は、以前は“イチゴフラペ”を発売していました。とある店舗では、発売初日だけで1000杯以上を売り上げたという記録も残っています。2021年には、それが“バナナフラペ”になり、昨年はメロンで人気が爆発。そうとうな売り上げだったようです」(グルメ誌ライター)

 この時期は天候も追い風になるという。

「都心では、4月になって日中の気温が20℃を超える日が続くと、冷たいドリンクがより売れるんです。フラペチーノは値段が500円以上と高めですが、原材料は氷がほとんどを占めるので原価は低い。スタバにとっては大きな“稼ぎ頭”なんです」(同・グルメ誌ライター)

 その裏で、この大反響に悲鳴をあげる人もいる。実際にスタバでアルバイトをする女性にコッソリ聞いてみると、

「とにかく忙しさがハンパないんです! 朝7時から、店の外でメロンフラペ目的のお客さんが並んでいるんですよ! 昼を過ぎても行列は途切れず、結局、夕方までずっと作り続けて……。売れるのはいいのですが、こっちはフラペチーノに殺されるかと思いました」

 客が殺到するメロンフラペの現場を、さらに苦しめている要因もあるようで。

「原材料の仕込みが大変なんです。メロンフラペは専用の“メロンホイップ”を使用しているので、通常の白いホイップクリームとは別の仕込み作業が発生しています。

 さらにメロンフラペに限らず、こういった季節限定メニューの原材料は仕入れが不安定になりがち。急に入荷が止まると、終日売り切れもやむを得ず。そのクレーム対応が、また大変で……」(同・アルバイトの女性)

 この時期特有の人材不足が影響することも。

「地域によりますが、スタバはスタッフの半分を、大学生アルバイトさんに頼っています。3月にはベテランだった大学4年生のアルバイトさんが卒業して、4月に新1年生が入ってきますが、仕事にはまだ慣れておらず、トラブルも起こしやすい。そこに“メロンフィーバー”ですから、店舗の内部が“戦場”と化すのだそうです」(前出・グルメ誌ライター)

 メロンフラペの反響についてスターバックスコーヒージャパンに問い合わせてみたが、残念ながら返答はなかった。

 このメロンフラペ、店内で飲めば税込み価格700円。5月30日まで発売予定。“現場”の苦労を考えれば、この味けっして高くはない?