過去に祭りに参加していた70代男性は、
「やっているときは面白かったんやけど、いまは時代が違うさかいなぁ。伝統か、命か、難しいわ……」
“現役”でだんじりを引く40代男性は、
「ほかの地域の人に、とやかく言われたくない。僕らの地域のもんやさかいね。昔からやってきとるし、昔ながらの伝統がどんどん少なくなっていくなかで、自分としては受け継いで、後世に残していきたい」
起きるときには起きるもん
祭りには事故はつきものとも。
「われわれだって、好きで事故ってるわけではないっすよ。事故らないように、練習はしとるけど、これだけ荒っぽいと、起きるときには起きるもん。そのときの覚悟は、あらかじめしていますからね」(同・40代男性)
事故当日、お披露目の交通整理役として参加していた60代男性も、
「朝6時30分ごろ、だんじりを格納庫から出して、出発の神社へ曳いていくとき、沿道にはすでに結構な観客がきていました。みんな“(だんじりが)新しくなった”と期待感でいっぱいだった。かつてこの地域には7つのだんじりがあったけど、いまでは4つ。地元の繋がりがどんどん希薄になってやり手が少ないから、みな周辺へ応援をお願いして続けている状態ですから」
有名な岸和田だんじり祭りでも参加者は年々減っているという。檜尾地区の祭りも60年前に一度なくなり、30年ほど前に住民で一致団結して、再開したという歴史があるようだ。
だんじり擁護派の70代男性は、
「地域に根ざしてやっているんですよ。だから、やるもやらないも、地域に決定権があると思う。今回のも動画を見た“外野”が勝手にものを言ってるだけ。そんなのでひるんでやめたら、祭りなんてやれなくなってしまう」
しかし、地元の住民でも若い世代からは真逆の意見も。