犯人は娘から一度も聞いたことのない知らない名前
第一発見者となってしまった未咲さんの母。涙ながらに当時の思いを明かす。
「私は警察から娘を殺した犯人は古川大輝と言われましたが、娘から一度も聞いたことのない知らない名前でした。聞いた話ではその年に動画配信（※ライブ配信のこと）で知り合っただけです。どうして肺に達するほど強く深く刺し、何度も何度も刺しているんでしょうか。その男は娘の何を知っているんでしょうか。33年の娘の人生の何を知っているんでしょうか。3週間前に知り合っただけで交際していたなんて認められません。撤回してほしいです。娘は何も語ることができません」
問いかけても古川被告は目を閉じたまま微動だにしない。
「毎日、娘の無念を思い、笑うこともできなくなっています。それなのに、犯人からもその親からも謝罪の言葉が一度もありません」
証人尋問では被告の母親が証言台に立ったが、ご遺族の方を向くこともせず、検察から謝罪の意思を聞かれても「まだわかりません」と答えるのみだった。被告は最後の意見陳述で、
「今後は自分と向き合って生きていきたい」と、謝罪の言葉はなく終始自分のことばかりな発言が目立った。遺族が怒鳴りつけたくなるのも無理はない。
16日、古川被告に17年の判決が言い渡された。最後まで遺族のほうを見ることなく謝罪もしなかった被告。最終意見陳述で自分と向き合うと述べたが、遺族の思いに向き合うべきではないだろうか。
