歯型を取る時の“型取り材”の量までケチる
「院長がケチなんです。部分入れ歯の歯型を取るときに使うガムみたいなもの(型取り材)の量をケチるので、出来上がった入れ歯がピタッとフィットしなかった。諦めてほかの歯科医院に行って作り直しました。院長は歯肉にレーザーをあてる治療を“歯が丈夫になるんだよ”と、えらく宣伝していましたが、やってみる気になりませんでした」(同・女性)
いずれの元患者とも、治療中、容疑者による不審な言動はなかったと話す。
地元の商店主男性はこう打ち明ける。
「あの先生は信じられないほど金に渋い。どケチだよ。商店街にある約80店の事業主でつくる会の会費を“うちは繁盛していないから払えない”と言い出し、集金に行っても追い返されるんだ。わずか月3000円ですよ。いくら患者が少なくても歯医者が払えない金額じゃないでしょう。数か月滞納したので役員会で協議し、ならば脱会してもらおうとなった。会費は街頭の修理費や盆暮れの一斉セールに使うのぼり旗の製作費などに使うので、この商店街の事業主はみんな払っているのに。下町の助け合いの人情があの人にはない。そのくせ、地元の歯科医師会の重鎮と酒を飲む金はあるらしく、よく酒席で見かけるんです。女性に鼻の下を伸ばしたいならば、お金を払ってそういう店に行けばいいのに、それすらもケチりたかったのかな」
地元の祭りに金を出したことも一度もないという。
妻がありながら道ならぬ恋慕の情を抱いたとするベテラン歯科医。抑えきれない好意がどこでどう屈折すると、頬に性器を押し当てたくなるのか。理解に苦しむ犯行態様だ。