「両陛下は6月3日から1泊2日で、岩手県を訪問されました。雅子さまは、大きい行事の後にはご体調が優れないこともあると聞きます。帰京後のご体調の経過を見て、ご同行を決断されたのでしょう」(皇室ジャーナリスト)
岩手県ご訪問では、陸前高田市で行われた『全国植樹祭』へのご臨席のほか、東日本大震災津波伝承館や大型商業施設『キャッセン大船渡』を視察されるなど、過密な行程で各地を巡られた。
かなり強い口調で警告
キャッセン大船渡内にある『Hy's cafe』を経営する下舘博美さんは、両陛下とのご懇談をこう振り返る。
「私が“震災後、皆さんから家具をご支援いただいたおかげで、仮設店舗で営業を再開することができました”と申し上げると、雅子さまは、現物のテーブルをご覧になりながら“よかったですね”と、頷いてくださいました。遠方までお越しいただき、ご体調も心配だったのですが、お疲れをみじんも感じさせず、終始穏やかな表情で話しかけてくださいました」
同じくキャッセン大船渡にある『鬼椿市民雑貨店』の女性店員は、
「雅子さまは、言葉に詰まってしまった私を気遣い、緊張をほぐすように話しかけてくださいました。雰囲気が本当に柔らかかったです」
ご訪問先の人々と、温かい交流をされた両陛下。その一方で、ご訪問中には現場が“ピリつく”事態もあったという。
「『全国植樹祭』の式典会場で、報道陣が取材にあたっていたときのこと。会場に到着される両陛下のお姿を取材すべく、現場でカメラマンが待機していたところ、“車から降りるところは絶対に撮ってはいけない”と、かなり強い口調で警告がありました」(前出・皇室担当記者、以下同)
これまで、皇室の方々の“御着”取材においては、車が敷地内に入るところから、降車して歩き出されるところまで、一連の流れをカメラに収めるのがお決まりだった。
「テレビメディアなどは、降車シーンが撮影できないと、車の入場から突然、式典の場面に変わり、違和感のある映像になってしまいます。そうした事情はくんでもらえず“違反をした場合、全体責任となり今後の取材ができなくなる”と言われました」