深夜、まだ小さい來心くんを抱いて散歩する姿も目撃されていた。
「夜中に連れ出すなんて、常識がないわよね。雨戸が閉めっぱなしなのは、子どもを虐待する声が聞こえないようにしていたんじゃないの」(同アパートの別の住人)
この事件をきっかけに、近隣では容疑者の育児にまつわる悪い噂が広がるように。
だが、虐待や育児放棄は実際にはなかったようだ。13日に行われた臥雲義尚(がうん・よしなお)松本市長の定例記者会見によれば、
「松本児童相談所も、市役所も虐待に関する報告は受けていない」
とのことだった。捜査関係者からも、
「警察もそういった通報は受けていない」
という証言を得ている。
雨戸閉めっぱなし、背景に來心くんの持病
事件現場のアパートから4キロメートルほど離れたところに容疑者の実家がある。冒頭の祖父は“今回の事件が事故である”と言い切れる理由について、こう説明した。
「來心は生まれつき心臓病と、直射日光を浴びてはいけない皮膚炎がある子でね。優花(容疑者)は母親として、ずっと懸命に病院通いを続けていたんですよ。ものすごく可愛いがっていなければできないこと。
そんな溺愛するわが子を故意に殺すはずはない。來心が死んだときは気丈に振る舞っていたけど、心の奥底ではどんなにか泣きじゃくっていたはずです」