1対1の取材は断っている

 そんなケチで意地悪な受け答えの様子についても、前出の梅田さんはフォローする。

「大谷選手には、あえて本心とは裏腹な言動をする天の邪鬼な一面もあるんです。あえて“ケチ”っぽい発言をすることで、その場の笑いを取るんでしょう。日本ハム時代から、マスコミには見せなくてもチーム内では面白い選手と評判で、ほかの選手に対してイジる様子は結構見られていたそうなんですよ」

 ネット上では、大谷の“塩対応”が話題になったことも。

「今年3月のオープン戦で、メジャーに移籍してきた同学年の藤浪晋太郎選手と再会。試合前、藤浪選手のそばを通った大谷選手は挨拶こそしましたが、会話はなくて握手だけ。目も合わせなかったように見えました。鈴木選手や吉田正尚選手、菊池雄星選手といったほかの日本人選手とは話し込んでいるイメージだったので、驚きました」(前出・スポーツライター)

藤浪晋太郎に挨拶をする大谷翔平。一瞬握手しただけで、目は合わせていないように見えた 写真/共同通信社
藤浪晋太郎に挨拶をする大谷翔平。一瞬握手しただけで、目は合わせていないように見えた 写真/共同通信社
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 '22年5月には、メジャーリーガーとして大先輩である松坂大輔や藤川球児が、テレビのスポーツキャスターとして取材のため現地を訪れた。しかし他メディアと同様の取材しか許されず、「そっけない」という声もあり、“シオ谷”な一面にも見えるが……。

「大谷選手は試合前のルーティンをすごく大事にしていて、特に二刀流で出場する日は忙しく、挨拶がおろそかになるのは仕方ないのかなと。取材は、球団側が厳格にルールを設けていて、最近は特にガードが堅く、1対1の取材はすべて断っている状態。本人は、取材に対して丁寧に答えていますし、記者の方々とはいい関係を築いていると聞いています」(梅田さん)

 優等生というわけではないが、不良でもない。天の邪鬼で、野球が大好き、それが大谷翔平の素顔なのかも?


梅田香子 スポーツライターとして、野球以外にもフィギュアスケートやバスケットボールなど多くのスポーツに精通。現在はアメリカに在住し、大リーグを中心に取材活動を行う