おこづかい会議を親子で開催
家計管理ができるようになる具体的なやり方は?
「まず子どもとおこづかいについて話し合う機会を設けます。予算会議を開くイメージで、子どもの生活に必要なお金を親子で確認しましょう」
大切なのはこのとき、親も子どもに使っているお金を子どもの理解度や年齢に合わせて提示すること。
「少々面倒ですが話し合う前に、親子双方が週給制なら1週間、月給制ならひと月単位で、項目ごとにかかるお金を書き出しておくと、話し合いがスムーズに進みます。もちろん小学校低学年くらいまではその場で親が聞き取りして書き出す形でかまいません」
例えば必要な出費では、文房具など学用品、野球など地域のスポーツチームの会費や保険代、お稽古事や塾の交通費、中高生の昼食代。
子ども側の出費としては、おやつ代、個人的に欲しいもののお金、遊ぶためのお金、などが考えられる。
「これらを合わせたものがおこづかいの予算となります。肝心なのはそこに『貯金』と『寄付』のためのお金を加えること」
さらに必要なのが、友達や家族へのプレゼント代、高額な欲しいものなど、年単位の出費の書き出し。
「これらの総額の分割額を『貯金』として予算に上乗せ。少しずつ貯めることで、計画性を身につけることができます。また『寄付』するお金を確保することで、自分のためだけでなく他人や社会のためにお金を使う意識が育まれます」
当然ながらこれらを加えたおこづかいは、以前より大幅な増額になるケースがほとんど。子どもの成長に伴い、洋服代や大学進学のための貯金など自分でやりくりする範囲を増やせば、金額はさらに大きくなるが、それでOK。
「一方で、おこづかいは家計に無理のない金額であることが大前提。もし子どもが分不相応な金額を要望したら、長期間かけて貯めることを促すなどじっくり話し合いましょう。反対に節約を優先するあまり、絶対に足りない額を提示するのもNG。子どもが自分の裁量で使えるお金が少なすぎると、やりくりする力が育ちません」