もはや死語!?“おっさん用語”プチ辞典

【マブダチ】

 マブは「真実」、ダチは「友達」の意味で、マブなダチの略。親友、真に仲の良い友達。

【バイなら】

「バイバイ」と「さようなら」を合わせた言葉で、意味も同じ。'76年から'86年にかけ放送されたバラエティー番組『欽ちゃんのどこまでやるの!』(テレビ朝日系)で使われたギャグ。

【ほの字】

 惚れている、惚れること。「ほれる」の頭文字から取られた。恋愛感情の遠回しな表現の隠語で、江戸時代から使われていたといわれている。

【アッシー、メッシー、キープくん】

 女性から呼び出されると車で駆けつけるアッシー(足)、気前よく食事を奢ってくれるメッシー(飯)、本命ではないが二番手として確保するキープくん。そのほかプレゼントを買ってくれるミツグ(貢ぐ)くんなども。バブル景気時代に流行した。

【ジーパン】

「ジーンズ」と「パンツ」を合わせた造語。Gパンとも。

【成田離婚】

 新婚旅行先の主流が海外だったバブル期、海外旅行経験の豊富な女性が旅行先で結婚相手に幻滅し帰国早々離婚するケースが続発。現在は「スピード離婚」と言われるように。

【花金】

「花の金曜日」の略。週休二日制の導入により、休日を控えた金曜日に翌日の出勤を気にせず楽しめるようになったことから使われ出した。

【オーバー】

「オーバーコート」の略。スーツの上に羽織る冬用の外套。

【背広】

 テーラード作りの紳士服。スーツ。

【写メ】

「写メール」の略。2000年ごろJ-フォン(現ソフトバンク)が始めたサービス。カメラ付き携帯電話で撮影した画像、もしくはそれをメールに添付して送信すること。

【着メロ】

 携帯電話の着信メロディ。'96年にNTTドコモが世界で初めて着信メロディ機能を搭載した携帯電話を発売。

【コギャル】

 高校生のギャル。ルーズソックスや茶髪、ガングロなどのファッションが特徴で、'90年代に女子高生を中心に流行。

【ガングロ】

 日焼けサロンやファンデーションで顔を極端に黒くするメイクのスタイル。コギャル文化の一端で、渋谷や池袋に多く見られた。

ガングロギャル ※画像はイメージです
ガングロギャル ※画像はイメージです

【むずい(ムズい)】

「難しい」の略。'80年代に流行。'90年代半ばにいったん時代遅れとなるが、この10年で若者の間に復活。

【めんご】

「ごめん」の意味。'80年代半ばから後半にかけ中高生の間で流行した。

【アウトオブ眼中】

 OUT OF眼中。眼中にない、恋愛対象にない、興味がない、の意味。主に'90年代に使われた。

【OK(オッケー)牧場】

 タレントのガッツ石松が使い流行。元ネタはドラマ『ララミー牧場』。ドラマで主人公を演じたロバート・フラーをガッツが自身の監督映画に起用した際、その演技に対してとっさに口にしたのが始まり。

「OK牧場」の生みの親、ガッツ石松さん
「OK牧場」の生みの親、ガッツ石松さん

【鍵っ子】

 共働きなどで学校から帰っても家に親がおらず、鍵を持たされている子ども。

【未婚の母】

 結婚せずに子どもを産み、育てる母親。

【バツイチ】

 '92年に明石家さんまが大竹しのぶとの離婚会見で使ったのが始まり。その後バツニ、バツサン、と派生し、流行語を超えて定着した。

【わけわかめ】

「わからない」と「わかめ」をかけたダジャレのフレーズで、「訳がわからない」の意味。

【余裕のよっちゃん】

「そんなこと、余裕でできる」の意味。語呂の良さで「よっちゃん」がついた説と、駄菓子の「よっちゃんイカ」を組み合わせたという説がある。

【よっこいしょういち】

 腰掛けるときなどのかけ声「よっこいしょ」と、'72年に帰還した旧日本兵の横井庄一さんの名前をかけたギャグ。

うしくぼ・めぐみ●マーケティングライター、トレンド評論家。「おひとりさま」「年の差婚」といった言葉を世に広めたことでも知られる

(取材・文/小野寺悦子)