希望に満ち溢れた子どもを育てたい
食べものにひと一倍気をつけていたことで、ひとり息子の『むね君』を出産する際もとてもスムーズだったと明かす。
「私は医療措置のとれない助産院で出産したのですが、それだけ母子に負担がかかることになるからきちんと体を作らなきゃいけなかったんです。私の場合は、白砂糖や動物性の食べものを半年間きっちり抜きました。息子は羊膜に包まれていたから、産道の菌に触れることなく出てきてくれたし、血や、いわゆる出産した際に出てくるベトベトした液体なども全く出なくて綺麗なままでした。
病院の方からは『まりやちゃんが食べものを気をつけた結果だよ』って言ってくれましたね。白砂糖って『冷えさせる・緩ませる・錆びさせる』し、血糖値のアップダウンが激しいのであまりよくないんですよ。陰の力が強くて摂りすぎると子宮口が開きにくくなるから、そういったものを控えていたことで、綺麗に息子を産むことができたんです」
以降も食べものに気をつけながら子育てを続け、むね君は自己肯定感が強く育った。
「主食は玄米食で無添加のものを与えたり、おやつのメニューに至るまで、子どもの食習慣をしっかり考えています。食べもののおかげもあると思いますが、息子が縫わなきゃいけないような怪我をしてもティッシュで30秒くらい抑えるだけで血が止まりますし、治りもとても早いですね。『何が血となり肉となるのか』を小さいときから教えています。食べものによってポジティブになれますし、息子の自己肯定感はとても強いし、めっちゃ元気です(笑)」
食べものの重要性を痛いほど理解しているからこそ、食べものを通して子どもに希望を持ってほしいと語る。
「自己肯定感=希望だと思っていて、希望に満ち溢れた子どもに育てるべきだと思うんです。昨年の子どもの自殺者は500人もいるそうで、それって将来に希望を持てない子どもが多すぎるということ。それって大人の責任だと思います。
自分の感情をコントロールできなかったり、精神的な疾患を持つ子どもって、本当にカップラーメンとかが大好きな子が多い傾向にあるんです。そういう子にビタミンやミネラルがたっぷり入った『お出汁』を与えると、1〜2週間で他人とコミュニケーションが取れたり、自己肯定感が高まるんですよ。
あとは女性の社会進出を目的とした一般社団法人を立ち上げて、シングルマザーの雇用にも尽力している最中ですね。国内の貧富の差はどんどん広がるばかりですし、治安も悪くなるもしれません。だからこそ、色々な世界を勉強しながら、社会に貢献して行けたらと思います」
デビューから27年経った今でも、かつてのパワフルなトーク力は健在。その溢れんばかりのパワーで、これからも周りを明るく照らしてくれるに違いない。
山田まりや(やまだ・まりや) ●1980年生まれ。96年、15歳でグラビアアイドルとしてデビュー。さらに、マルチタレントとしてバラエティー番組に数多く出演。女優としてドラマ、舞台でも活躍。現在は一人息子のむね君を育てながら、食や健康に関する活動を幅広く展開している。
構成・文 綾部和也