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ー ここ30年、増加傾向に
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ー 経験者が語る恐怖

 第101回箱根駅伝で2年連続8度目の優勝を果たした青学大駅伝チームの3年生で、昨年11月に悪性リンパ腫と診断されたことを1月に公表していた皆渡星七さんが2月19日、21歳で死去した。

 体調不良を訴えて3か月あまり。SNSでは「11月に診断がくだったというが、あまりにも早い」「あんなに誠実そうな若者が…つらすぎる」「青春を謳歌し、将来に夢をふくらませる時期だというのに」というお悔やみの声が多くあがっている。

ここ30年、増加傾向に

 皆渡さんは先月19日にSNSで、

「これから私が、書いていこうと思っている事は、多くの人にとって関係のない事かもしれません。しかし、一部のがんがん以外と闘うアスリートの一つの”道しるべ”のようなものに出来たらと思っています。がんになっても諦めない、“あなた”に、少しでも希望と元気を届けられれば幸いです。又、闘病を支えるご家族や友人、駅伝ファンの皆様にまで届けられればそれはもう最高です」

 闘病への決意を語ったが、帰らぬ人となった。

 リンパ腫は血液がんのひとつ。70歳代が発症のピークで男女比は3対2と男性の方が多い。若い世代でも罹患することがあり、原因についてはあきらかになってはいないが、リンパ球のなかでの遺伝子の異常によりリンパ球の寿命や増え方に異常がおこるのが一因と考えられている。悪性リンパ腫はこの30年で罹患数は増加傾向だ。