「結局『四代目・猿之助』の名跡は猿翁さんの甥である現・猿之助さんが継承することに。同時に香川さんと團子さんが歌舞伎界入りし、澤瀉屋のトップは猿翁さんの血縁者で固まってしまいました。以後、澤瀉屋の公演でいい役は猿之助さんが務めるようになり、右團次さんは脇に収まることが増えました」
市川右團次を直撃!
手のひら返しともいえる経緯もあってか、'16年には上方歌舞伎の名跡である『右團次』を継ぐと同時に澤瀉屋を離脱。以降は市川團十郎ら成田屋との共演が増えるなど、澤瀉屋と距離をとっていった。
「このままでは澤瀉屋が沈むのは時間の問題。猿翁さんの芸を40年以上学んできた右團次さんが務める以外、一門の未来はないかもしれません」
強まる市川右團次の“澤瀉屋復帰論”を本人はどのように受け止めているのか。猿之助の逮捕が報じられて間もない6月下旬、車で帰宅する右團次を直撃。
停車中の窓越しに、かつての同門・猿之助の現状や澤瀉屋復帰の意向について質問を投げかけるも、険しい顔で手を左右に振るなどのジェスチャーをするのみで、去っていった。
「右團次さんからすれば、自身を冷遇した澤瀉屋の凋落は、溜飲が下がる思いでしょうが、同時に自身を育ててくれた一門を助けたいという気持ちもあるでしょう。今まさに心が揺れ動いているかもしれません」
右團次の決断はいかに─。
正木絢生代表弁護士
弁護士法人ユア・エース代表。慶應義塾大学法科大学院卒業。第二東京弁護士会所属。bayfm『ゆっきーのCan Can do it!』にレギュラー出演するほか、ニュース・情報番組『news イット!』(フジテレビ系)などメディア出演も多数。相談しやすい身近な弁護士。YouTubeやTikTokの「マサッキー弁護士チャンネル」にて、法律やお金のことをわかりやすく解説、配信中。