羽賀はディズニー映画の『アラジン』で、主人公の声を日本語吹き替え版で担当していた。彼の声がいちばん好き、というファンもいまだ多いのだ。

“60歳だってまだまだできるよ”と伝えたい

あと、福岡から来ましたとか、北海道からというお客さまもいらっしゃって。お店に払う指名料だって安いわけじゃないし、新幹線や飛行機でわざわざ来ていただけるなんて……。最終日も来ますから、と言ってくれましたけど、僕から“もう気持ちは伝わったから、そんなにお金を使わないで”と言っちゃった(笑)。

 でも“来ます”って。本当に頭が上がりません。こんな僕と話すなんていう小さなメリットのために、そこまでしてくれるなんて、感謝しかないです」

 今回は5日間限定ということでお店に出たが、また声がかかったらどうする?

「実は、初日の僕の仕事ぶりを見て“また折を見てやりませんか?”と言われてます(笑)。いやいや、ちょっと待ってくださいと。ただ、正式にお話をいただいたら、喜んでやらせていただくかもしれません。今はそれくらいの気持ちでやらせていただいてます。

 僕はこの5日間、ホストを演じようと思っているんです。それでスペシャルな接客をして、20代、30代のホストの子たちに“60歳だってまだまだできるよ”って背中を見せられればなって」

 今月で62歳になるという羽賀だが、まだ自身の“これから”を考えている。

60歳って、一般社会なら年金を計算しながら“退職金、いくらあるかな”とか考える時期じゃないですか。でも今の時代、僕は年齢は関係なく、志さえ持っていれば新しく会社を作るとか、チャレンジはできると思っているんです。75歳、いや80歳までは頑張ろうと思っています

 ユーチューブやインスタといったSNSでも、日々の活動を発信している羽賀。芸能界復帰という目標に向けて、彼の歩みは続いていく─。

取材・文/蒔田 稔