ただ、小さな子どもたちから親しみを込めて「マツケン」と呼ばれたり、「大好きです」と手紙をもらうのは、うれしいと目尻を下げる。
マツケンサンバII誕生のきっかけ
そもそも松平さん×サンバが誕生したきっかけは?
「もともと、松健音頭やマツケンマンボ、マツケンロックなどのマツケンシリーズがあって、僕の舞台で歌っていたんです。その流れにマツケンサンバがあって、時代とともにテンポのいい曲に変わっていき、いきついたのが2004年に発表した『マツケンサンバII』でした。なので、最初はわりと気軽なノリで歌っていましたね(笑)」
マツケンサンバは最初、日本舞踊の先生が振り付けをして和装で手拭いやもみじ、桜の枝などを持って踊っていた。
それが1990年代中ごろにハワイで海外公演を行うことになり、松平さんのアイデアで旧知の仲だったマジーこと真島茂樹さんに振り付けを依頼。こうして、和洋折衷ダンスパフォーマンスの『マツケンサンバII』が生まれた。
「せっかくの海外公演ですから、ショーのフィナーレでみなさんに最後、盛り上がって帰っていただきたいという思いで、リオのカーニバルのような明るくて派手なイメージでお願いしたんです」
「最初は驚いて、引いてる方もいましたよ(笑)」と言う、きらびやかでド派手な衣装も、マツケンサンバには欠かせないコスチューム。衣装の生地は、松平さんご本人が海外で買い付けしてきた。
「ニューヨークへ行ったときに、生地の専門店でスーツの生地を買ったりしていたのですが、そのときにお店の奥に光るものを見つけて。引き寄せられるように近づいていくと、スパンコールの生地があったんです。日本には、ラメやスパンコールの生地があまりなかったんですよね。これを衣装にしたらいいんじゃないかとピンときました(笑)」
常に「みなさんを楽しませたい」という気持ちが強い松平さん。エンターテイナー魂に火が付いた。その原点は、
「昔、有楽町に日劇という劇場があったんです。そこでは歌と踊りのショーを専門にやっていて、僕がまだ劇団にいたころ、よく見に通っていました。マジーともそこで出会ったんです。自分自身、そういう華やかなイメージを『マツケンサンバII』に持っていたのかもしれません」
見る人にパワーを与える、ゴールドに輝く着流し姿のマツケンは、今や歩くパワースポットといっても過言ではないだろう。そこで週刊女性では、マツケンサンバとコラボした「開運ステッカー」付録を企画し、このたび実現した。