しかし、オリジナルのデザインが著作権フリーになるのは、クリエーターなどには大きな意味を持つ。2022年に『くまのプーさん』の原作著作権が消滅し、なんとプーさんを主人公にしたホラー映画も製作された。
「『プー あくまのくまさん』として日本でも公開されていますね。ただ、同じことをミッキーマウスでできるのかというと、僕は微妙なところかなと思います。ディズニー側がクレームを申し立てていないだけで、訴えることもできる案件ではないかと。
著作権が切れたからといって、キャラクターのイメージを崩すような使い方をしてもいいのか、という話になると別の権利の侵害になる可能性があります」
名前の使用には許諾が必要
そうなると、ユーチューバーが画像を使って違うセリフを当てたりすることも問題になるのだろうか?
「わいせつな言葉を当てたりするのは問題になるでしょう。実際のところ、プーさんのホラー映画のように使用することは、かなりグレーですね。僕は赤信号に近い黄色信号だと思います」
また、名前の使用もキャラクター使用時の盲点となるという。
「『蒸気船ウィリー』のミッキーのデザインはフリーでも、名称についてはディズニー社が商標権を持っています。なので、著作権が切れていても、ミッキーマウスという名前を使うのなら許諾が必要になります」
フリー素材になったといっても、かなり制約がありそう。ファン究極の願望として、オリジナルのミッキーをメインにした遊園地をつくることはできる?
「ミッキーマウスと名乗れないことをどうするか、などいろいろな問題が絡んでくるので難しいと思います」
どこまでディズニーが許してくれるのか、を見極めながらのキャラクター使用になりそう。著作権フリーのミッキーを使った、新しいビジネスの誕生は難しいということ!?