犯人役や嫌なヤツ、喜んで引き受けます
そんな伊礼は『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』(帝国劇場)に出演中。ナイトクラブ“ムーラン・ルージュ”の花形スターであるサティーン(望海風斗/平原綾香)と作曲家のクリスチャン(井上芳雄/甲斐翔真)の激しい恋を引き裂く、貴族デューク(モンロス公爵)という役どころ。あれ? 高藤とカブる……?
「ありありですよ! 同時期に同じようなキャラクター、びっくりしました。お金持ちの恋敵で、やっぱりドレスを仕立て、家も与える(笑)」
しかしその願いは叶わない、哀しい男だ。
「その手の男はお手のものですよ。貴族、不良、クズ、ダメ男……ミュージカルなら、僕を超える人はいないでしょう(笑)。悪役って難しくて、油断すると素の優しい部分が出ちゃったりしがちですが、僕は本当に嫌なヤツができる。もちろん、その人物の正義を見いださないと成立しないんですけどね」
女優からは嫌われてなんぼ。もちろん、後から“ごめんね!”と謝りに行くのがお約束。
今後は、映像作品にもっと出演していきたいと意欲を見せる。
「朝ドラに出たらやっぱり欲が出ますよね。次は大河ドラマという思いはものすごくあります。このとおりの濃い顔ですから、普通のサラリーマン役はできないかもしれませんが、犯人役とか、心底嫌なヤツとか、喜んで引き受けますよ!」
ミュージカルの枠を超え、日本屈指の悪役となる日は遠くないかもしれない。
『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』
帝国劇場にて上演中(8/31まで)
https://www.tohostage.com/moulinmusical_japan/
(撮影/矢島泰輔)