この兼重氏の指示以降、修理時には新品ではなく中古部品を使用することが日常化され、工場長が中古パーツの販売サイトや『ヤフオク!』で部品を探しては「パソコンとにらめっこ」する姿をよく見かけるようになった、とある。

相次ぐ“元従業員”を名乗る情報提供者

「実は“告発”の精査には苦労しているんです」とは、情報番組制作に携わるディレクター。

不正問題の発覚以降、“元従業員”を名乗る情報提供者からの電話やメールが多数寄せられているんですが、中には眉唾物の話や疑わしいネタも混じっているんです。

 特に兼重元社長や、同じく辞任した宏一元副社長のネタは数字(視聴率)が取れるので、(広告)代理店がらみのツテも頼って取材にあたるんですが、実際に放送するにあたって“裏どり”できずにお蔵(入り)も。

 その点、『オートカー・ジャパン』さんは業界専門誌ならではの繋がりもあって、今回の“告発”記事に踏み込めたのでしょう。これが経営陣のさらなる不正や嘘を暴く大きな一歩になるかもしれませんね」

 あらためて兼重元社長、そして社員への“パワハラ疑惑”も浮上している宏一元副社長が会見する機会は来るのだろうか。