夏になると恒例の恐怖特番。芸能人が心霊スポットに行く企画は今も根強い人気だ。しかし、「心霊スポットに物見遊山で行ってはいけません」と、心霊研究家の池田武央さんは警告する。
好奇心で心霊スポットに行くのは絶対にNG
「事故現場や自殺の名所なども同じ。好奇心で訪れると、霊は『自分を知ろうとしてくれている』と思い、助けを求めて寄ってくるんです。応えられないと霊は害を及ぼす。行ったあとすぐ何かがあるとは限りません。だんだん悪いことが続き、『運が悪い』と感じるなら、霊の怒りが影響している可能性があります」
自分だけでなく家族を巻き込むこともあるので要注意だ。
「スマホのカメラで撮影する機会が増え、心霊写真の相談も増えました。写るのは害を及ぼす霊とは限らないので、むやみに恐れなくていいですが……。人に送ったりするのは控えたほうがベターです」
【ケース1】事故多発!死を呼ぶ立ち入り禁止の港
守護霊、背後霊、生き霊……霊にも種類があります。地縛霊は自分の死に気づかなかったり、死を受け入れられず、その場に残った霊魂で人に憑依することも。
守護霊はわれわれの背後にくっついてはおらず、近づいたり遠ざかったりします。地縛霊は守護霊がちょっと離れた瞬間にすっと入り込む。
心霊スポットとして知られる港にロケに行ったときのこと。岸壁沿いをふらふら歩く人がたくさんいるので「危ないよ、あの人たち」とスタッフに言ったところ、私にしか見えていない。地縛霊です。
休憩中、あまりにも現場の空気が重く、私を守ってくれる数珠を首から外しました。その瞬間、地縛霊にスコンと入られた。見ていたスタッフによると、ロケバスのそばにいた私は何か唸りながらうずくまり、港のほうへ這いつくばって行こうとしていたそう。
「これはやばい!」と思ったスタッフが清めの塩を振りかけてくれて、何とか命拾いしたのです。港の堤防からダイビングする寸前でした。
自殺の名所・福井県の東尋坊でも感じますが、地縛霊は意識を遠のかせる。同時に、何か大きなものに引き寄せられてしまう。私はこれを“物の怪”と呼んでいます。
物の怪というのは、一つの地縛霊がどんどん新しい魂を呼び込んで喰らい、それでも成仏できなくて、その魂が寄り集まったものです。
その港の海をさらったところ、引き揚げた7台の車のうち3台で遺体が見つかったそうです……。そこは、しいて言えば“車がダイビング”しやすい場所。今はバリケードが置かれ、立ち入り禁止になっています。