担任は「さくらさんに続いて浜崎くんも…」
杉浦さんをはじめ、同級生たちは訃報を聞き、浜崎さんの死を悼む。浜崎さんが小学5・6年のときの担任だった浜田洋通さん(73)は、
「教え子から聞いてショックでした。私よりもはるかに若いのに……さくらさんに続いて浜崎くんも亡くなってしまい、悲しいという言葉しかありません」
そう思いを吐露し、あるエピソードを明かす。浜田さんは、8ミリフィルムのカメラで担任を受け持った生徒たちの姿を記録していた。
「当時の8ミリだと、2~3分程度しか記録できないんですが、その年度の最後に30分ほどの映像にまとめ、記念として生徒たちに見せていたんです。浜崎くんは、ほかの生徒を撮っているときに、自分が映りたいから必ず私の邪魔をしに来ていました。映像を見返すと、どこからともなく現れて、必ず浜崎くんが写っているんです。本当に『ちびまる子ちゃん』に出てくるような目立ちたがり屋のお調子者で……そしてクラスを笑いに包んでくれる子でした」(同・浜田さん)
漫才師を目指して上京した浜崎さん
周囲を照らすように明るく振る舞う姿は、物語の中と変わらない。中学卒業後は、進学した私立高校を中退し、漫才師を目指して単身上京。弟子入りするため、ビートたけしや西川のりおを出待ちしたこともあったという。
「何度もためらった末にのりおさんには声を掛け、土下座して弟子入りをお願いしたけど断られてしまってさ。たけしさんは声すらかけられなかった」
などと、以前の取材時に明かしてくれていた浜崎さん。そんな彼について、
「お調子者で、風来坊のように自由に生きていた人でしたけど、本当はすっごく真面目で純粋で……寂しがり屋でした」
こう話すのは、浜崎さんと小学校の同級生の女性だ。