「舞台はとくに国外での評価が高くて、ニューヨークの国際連合本部内ホールでも上演されたほど。日本人として誇れる作品なんだよ」
1995年に小説化、映画化され、2006年には今井が国際映画として上映するために全編英語で作り直している。原作・脚本・監督・主演の4役を務め、世界に唯一現存する零戦を使用するなど、リアリティにこだわった。
「いま見ても、よくできてるなって思う。でも当時の興行はボロボロで……あまり多くの人が見られる環境にない映画だった」
飯田は今井雅之という俳優の存在を日本人にもっと知ってほしい、という。
世界中に公開しても恥ずかしくない作品
「今見ると貧しく見えるCGを現在のレベルに変えるだけでも、世界中に公開しても恥ずかしくない作品になり得ると思っている。この映画には不思議な力があるんだ」
今井がもっともこだわったのが、映画の最後に登場するニューヨーク・グラウンドゼロでのロケ撮影。映画制作時はテロが起きて間もなかったため、グラウンドゼロには報道のカメラしか入れなかった。だが、今井が半年かけて交渉に交渉を重ね、たった2時間だけだったが、エンターテイメントのカメラとして初めてグラウンドゼロで撮影が行えたという。
9.11が起きて今月でちょうど22年。今井の平和への願いは繋がっていく−−。
10月には、今井の地元である兵庫県豊岡市にて『今井雅之氏 偲ぶ会』が開催。飯田譲治氏を始め、映画『THE WINDS OF GOD』の一作目を監督した奈良橋陽子など、今井と関わりの深い人たちが集まる予定で、一般参加も募集している。
詳しくは9月25日までに株式会社ライム・ライト葛川まで mail:kuzukawa@lime-light.tv FAX:03-6260-9054